【コロナ対策|その1】緊急事態宣言に伴う、外出自粛と顕在化する課題とは?
こんにちは。不登校支援センター福岡支部の永島です。
支部のある福岡県も緊急事態宣言の対象となってしまいました。
それに伴い、対面でのカウンセリングを一時お休みし、電話カウンセリングのみでの対応をすることになりました。
福岡支部には長崎、鹿児島、宮崎、山口、広島など九州ほぼ全域と中国地方は広島の方までの方々からも利用されており、私としてもこの状況に心苦しく感じております。
不登校支援センターのカウンセリングは電話での対応も可能であり、過去の事例としても多くの実績がありますので、今の状況に適した対応を実施しております。
時期としても新年度の始まりということもあり、心機一転、学校に行けてしまう子どももいます。
「行けてしまう」というのは、もともと学校に行けなくなってしまった根本要因の解決を行っていない状態で勢いだけで登校してしまうということです。
根本要因の解決が行えていない場合、また学校に行けない状態に戻ってしまうことが多く見られます。
「頑張って復学したけれど、やっぱり元に戻ってしまった(無駄だった)」
という漠然とした認識の経験が、後々悪い影響になってしまう可能性もあります。
今は、そうならないようにフォローをしていくことがとても大事な時期なのです。
さて、上述の問題も大事ではありますが、今回はコロナウイルス対策のため外出自粛という環境下における、浮き彫りになってきている課題についてお話ししていきたいと思います。
浮き彫りになる課題とは?
ニュースやネットの記事などでも見られたことがあると思いますが、家庭内での問題と、個人のストレス耐性の問題、それから社会依存における問題があります。
1、家庭内暴力(DV)
2、教育不安
3、命の不安
4、未来の不安
大きくこの4つがあると思います。
1、2は通常行われている、不登校支援においてよく考えられている内容です。
そして、3,4についても付随して解決していっていることが多い内容になっています。
緊急事態宣言が出された状況下で発生する多くの問題は、私たちが普段行っている不登校支援で考えている対応が有効だと考えています。
なぜ、浮き彫りになってしまったのか?
浮き彫りになってしまうというのは、
「元々課題としては存在していたのだが、今の想定していない状況下において顕在化してしまった。」ということです。
今回の状況においては、経済の問題や労働の問題などありますが、
不登校支援センターの性質上、心理の問題として取りあげていきたいと思います。
前述の4つの課題に限らず人が抱える多くの問題はストレス過多にあります。
ストレス過多は、抱え込むストレスの量に処理できるストレスの量が追い付かない状態です。
日常生活では、HSP(Highly Sensitive Person)、HSC(Highly Sensitive Child)と言われる人たちが陥りやすい状態に、
そうでない人も陥ってしまっている可能性があります。
ストレス過多について
HSP、HSCと言われる人たちは、感受性や共感性が非常に豊かであったり、外からの刺激に対してとても敏感だという気質の人(子ども)のことを表す言葉です。
そのような性質を持っている人たちは、
例えば大きな音や強い光に敏感だったり、周りの人の声や反応などにも敏感だったりと、
それらによってストレスを感じやすいという人もいます。
そのようにストレスとなる刺激が多い人たちは、ストレス過多状態になることがあります。
しかし、今の外出自粛の状況下では、同じようにストレス過多に陥りやすい人も出てきます。
どういう人がストレス過多に陥りやすいかというと、
今の状況下でのストレス処理の手段を持っていない人になります。
解りやすく、ちょっと極端な例で考えてみたいと思います。
例えば、
「私はスポーツジムに通うことが生活習慣になっていて、そこでの運動がとてもリフレッシュになっています」
「私の趣味は旅行で、毎週末少し遠出することがとても楽しみなんです」
「私は社会人サークルに所属していて、そこでの活動がとても良い息抜きになっているんですよ」
と言う人たちについて考えてみたいと思います。
この方たちが自身のストレス処理について、スポーツジムや旅行、サークル活動などに依存しきっている状態であれば、
今の状況下ではそれ自体が実行できなくなってしまい、ストレス処理ができないということになってしまいます。
それに加えて、コロナウイルスの影響で、普段抱えないようなストレスを抱えてしまっている人が多いと思います。
福岡県は、最初は3月20日までの外出自粛との通達でした。
実際には3月20日まではそんなに感染者数も増えておらず、「少しの辛抱だな」と思うこともできました。
しかし、3月20日以降から感染者数が急増し、今では緊急事態宣言の対象になるほどまでの著しい悪化をするに至りました。
人々の中には「いつになったら収束するの?」という不安や強いストレスを感じている人もいるのではないでしょうか。
こんな状況下でも外出している人がいたり、SNSにその様子を書き込んでいる人がいたり、
それを叩いている人もいたり、営業しているお店に怒りをぶつけている人もいたり、
ストレスに駆られて衝動的になっている人たちを見て心を痛めたり、
性質の違ういろんなストレスが蔓延しているような状態です。
今まで気づかないで済んでいたもの、気づかないでいられたことと向き合わなければならない状況になっている人もいるのではないでしょうか。
今の状況を解決するには?
根本的に解決していくことは、とても難しいと思います。
しかし、いつまで続くかわからない状況でもあると思いますので、
次回以降、ひとつひとつの課題を考えていくことで、
長い時間をかけて対処しながら、根本から解決していけたらと考えています。
もし浮き彫りになっている4つの課題に心当たりがある人は、初回のみ無料電話カウンセリングも実施しておりますので、是非ご利用いただけたらと思います。
詳細は公式ホームページの方をご覧くださいませ。
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