不登校の中高生が学校へ行き始める時気持ちとは?
こんにちは。不登校支援センターです。
こちらは過去記事となります。皆様の日々のかかわりのご参考になれば幸いです。
前回のブログでは、学校に行かなくなった時の子どもの気持ち(併せてお読みください)について、ご紹介いたしました。
今回は、学校へ行き始める時の子どもの気持ちについて、子どもたちが実際に話してくれた内容を基にお話させていただきますね。
何とかしなくては、という焦り
久しぶりに学校へ行った子どもに対して、どのような気持ちの変化が生じたのかを聞いてみると、
- 親御さんが「〇〇しなさい」と言わなくなったことで、かえって自分の中の焦りが高まった
- 学年末が近づいて、勉強への焦りが生じた
- 先生から単位の話をされて、まずいと思った
・・・等、焦りが原動力になった、という答えが返ってくることがあります。
周りの人に急かされて感じるのではなく、子どもの内側から、「そろそろ動かなければ」という焦りが出てきた時に、行動まで変化が生じることが多いようです。
この状態になるまでには、前回のブログでお話させていただいた気持ちの整理の部分も、大きく関わっていると感じています。
何とかできるかもしれないという気持ち
上記のようなお話をしてくれる子がいる一方で、焦りは十分にあるものの、しばらく動けずにいたという子どももいます。
こうした子が学校へ行ってみようと思えた時の気持ちとしては、
- 「無理に友達と仲良くしなくても、受験勉強のために行ってるんだと思うことにした」
- 「授業をそんなに必死に受けなくても、単位のためにとりあえず席に座ることにした」
- 「給食が美味しそうだから、それだけを楽しみに行ってみた」
などを聞くことがありました。
こうした言葉からは、
- 自分の中のハードルを少し下げる
- 自分なりの目的を作る
- 優先順位をつける
- 自分を納得させる理由を作る
このように、とりあえずやってみるために、自分の中の葛藤を減らすような工夫をしている様子がうかがえます。
- 「成績が下がったらどうしよう・・・」
- 「周りの期待に応えられなかったらどうしよう・・・」
- 「友達とうまくやれなかったらどうしよう・・・」
等のプレッシャーを強く感じている子にとっては、1つ1つの問題を少し軽く捉えなおしてみることで、かえって動きやすくなることもあるようです。
何かあったら相談できるという安心感
その他、困っても助けてくれる人がいるという安心感が生じたことも、「やってみよう」と思えるきっかけになったとお話をしてくれる子がいます。
- 「家に帰って愚痴を言えばいいやと思うようになった」
- 「困ったら〇〇ちゃんに相談することにした」
- 「〇〇先生に勉強を教えてもらうことにした」
といったように、「万が一嫌なことがあっても、後で何とかできるだろう」という気持ちになれたことで、行ってみる勇気が湧いたという場合もあります。
学校へ行くきっかけとなったもの
勉強、単位、友達、給食・・・などが、子どもたちにとっての「学校に行くきっかけ」になるまでには、
- 子ども自身の「やらなければ」という気持ち
- 「やれるかもしれない」という自信
- 「何かあったら助けてくれる人がいるだろう」という安心感 等、
子どもの気持ちの変化が大きく関わっているように感じます。
子どもへの対応にお困りの際には、お気軽に不登校支援センターのカウンセラーへご相談くださいね。
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