新学期から通いやすくするためにすることとは?
こんにちは。不登校支援センター仙台支部の上原です。
花粉でつらい時期が始まりました。毎年この時期は苦手ですが、本日も頑張って書いていきます。
新型コロナウィルスの影響で新学期のスタートも地域差があるかもしれません。
4月20日からスタートすることを検討しいている学校や5月からスタートすることを既に決定した学校もあるようですね。
時期の早い遅いはあるかもしれせんが、いずれ始まることだけは変わりません。それに向けて今、何をしておいたら動きやすくなるでしょうか?
本日は、新学期にむけて今から出来ることについて書いていきます。
新学期にむけて出来ること
新学期から通いやすくするために、どんなことをしていたら良いのか。
皆さん1度は考えたことのあるテーマかもしれません。
私もこれまで色々な方にお話を伺っていましたが、皆さんそれぞれの方法を考えられておりました。
- 毎日学校へ行くのと同じ時間に起きる
- 勉強して授業の遅れを取り戻すor予習して余裕を作っておく
- 新しく通う学校へ登校練習をしておく
- 思いっきり休みを充実させてエネルギーを蓄える
- クラスメイトに連絡をとって話をしておく
- 先生とお話しして翌年度の対策を考えてみる
- 毎日運動して1年間通うための体力作りをしておく
本当にたくさんの方法があるな、と感じます。
当然それぞれ自分の課題にあった対策を選んで実行していければよいと思います。
ただ現実にはそういった新学期にむけての対策を実行できていない人も多くいます。
せっかくのお休みなのにいつも同じように過ごしている・・・。
そんな人は結構多いのではないでしょうか?
不登校の子ども達の中にも
- 毎日ゲームをしているだけ
- 毎日楽しそうに遊んでいるけれど、学校や勉強の話になると黙って部屋に行ってしまう
等、『このままで新学期は大丈夫かな?』と見ている側が不安に思うような行動をしている子もおります。
そういった子どもたちにいきなり『〇〇をやってみよう!』と促しても上手くいかないことが多いです。
でも、そのまま放っておいてもいいのかと不安になりますよね。
そこで、行動にまで移せない子たちに出来ることを1つお伝えしてみたいと思います。
キーワードは『思考⇔行動の関係』です。
思考⇔行動の関係
私たちは行動する際に目的を持っています。これは思考によって作られます。また思考も行動によって影響を受けます。
目的が薄ければ行動を継続するのが苦しくなり、行動しないでいると新たな考えも浮かび難くなります。
子どもたちの支援をする際に一足飛びに行動を促そうとしてしまうことがありますが、上手くいないことが多いですよね。
例)学校を休んでいる子に対して『学校にいきなさい』と促す、等。
自然と行動しているときはわざわざ考えなくても動けます。
しかし一度止まってしまった時、再度動き出すには思考が必要なことが多いです。
この時に考えることは多岐にわたります。
『学校を休んでいる ⇒ 学校に行くためにどうしよう』というシンプルな思考だけではなく
- なぜ学校が嫌なんだろう
- そもそも学校に行く意味ってなに?
- なんで学校へ行けって言われるの?
- 勉強は何の役に立つ?
- 友達って必要なの?
- 人とうまくいかないのはなんで?
- 自分ってなにがしたいんだろう。
- 自分は何を求められているんだろう。
- 好きなことが分からない。
- なんでやりたくないことを我慢してやらなきゃいけないの?
様々な考えが頭に浮かび、行動を阻害します。
これらの思考に、折り合いが付かないまま、学校へ行こう!という行動を選択することは難しいです。
自分なりの答えや納得を得てから、行動につながっていきます。
不登校であれば、本人たちなりの学校へ行くための目的や意義などを得ることが大切です。
それはいきなり登校練習をしたり、勉強や運動をさせることで手に入れることは難しいです。
だから、いま行動が出来ていない子には思考をして頂きたいと思います。そして周囲にもそれを促してもらいたく思います。
なにも毎日何時間も考える必要はありません。一日の中で5分でも10分でも自分と向き合う時間をもってもらいたいのです。そういった時間の積み重ねが、動き出す原動力にもなります。
休みの日に遊んでいるだけですと、それらのことから目をそらしてしまうかもしれません。せっかく時間があるのにそれは少しもったいないですよね。
最後に
こういった学校へ行くための目的や意義についての思考は、家で自分一人ではやりにくくもあります。
ですので、親御さんとお話しながらそういった時間がもてるといいな、と思います。
またカウンセリングの中でも思考することは積極的に行っております。
遊びながらでもいいですので、自分の内面に向き合う時間を作ってみてください。
すぐに行動させるのではなく、しっかりと思考させる時間を持ってもらう。
学校がおやすみの間にそれが出来ると新学期はまた違うかもしれません。
具体的にどうすればいいのか、疑問があれば不登校支援センターへご相談ください。
その子に合った促し方を考え、アプローチしていきたいと思います。
それではまた。
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