不登校専門カウンセラーが教える「目に見えないモノに対する恐怖・不安」とは?
こんにちは。不登校支援センター福岡支部の永島です。
コロナウィルスがとても問題になっていますね。学校が閉鎖されてしまうなど、異例の対応でもあると思います。
このブログを執筆している現在では、福岡県はまだ3名の方の感染報告しかない状態ですが、市内ニュースによると地下鉄車内でマスクをせず咳をしていると通報があり、地下鉄が止められる事例があるなど、ピリピリしている空気を感じます。
しかしながら、「そこまで気にしないといけないのか?」と思うほど、過剰な反応をしている人もいるとは思います。
ウィルスが目に見えるものであれば、それを避けていれば良いだけなのですが、目に見えないからこそ、あらゆる可能性を考えてしまい、不安になるのではないでしょうか。
目に見えない恐怖・不安による影響とは?
学校に行けなくなる子どもたちの中には、この目に見えない恐怖から学校へ行けなくなってしまっているような状態の子どももいます。
- 「あれをしたら嫌われるのかな」
- 「これができなかったら怒られるのかな」
- 「何かしたら仲間外れにされてしまうのかな」
- 「みんな自分を見ているような気がする」
- 「何か良くないことを言われるような視線を感じる」
など、あらゆる『目に見えない不安』を感じていることがあります。
今回の新型肺炎についても
- 「これ触ったらウィルスが付着するかな」
- 「マスク無かったら感染するかな」
- 「もしかしたらあの咳をしている人ウィルス持ってるかな」
不安になる人はいろんなことを想像し、ストレスを感じてしまっていると思います。
そんな人を横目に、「いやいや、そんなに身近にウィルスがあるならもっと感染してる人出てるでしょ。気にし過ぎだって。」と思っている人もいるのではないでしょうか。
色んなことを想像し不安になっているのは心配性かどうか、というよりは、どれだけ『そうなること』に恐怖を感じているか、の違いかもしれません。
恐怖・不安を感じる人とそうでない人の違いとは?
例えば、友達付き合いが苦手な子ほど、「他人から嫌われること」に対して恐怖を感じることもあります。
友達付き合いが得意な子は、「この人に嫌われても、他の人と遊べばいいし」と、好きなように振る舞えます。
楽観的になれると、
- 「嫌われることはないだろう」
- 「なんとかなるだろう」
と考えることもできるかもしれません。
しかし、楽観的になれず、自己有用感(自分は周りに必要とされる、役に立てると思える感覚)も持ち合わせていない場合、不安に襲われ、動けなくなってしまいます。
ウィルスに対しても、「もし病気になったとしても、死にはしないし、なんとか治るでしょ。」と思えたら少し気楽にはなれるかもしれません。(実際は感染することよりも、自分が媒介になって感染を拡大させてしまうことの方が気になるということもあると思いますが・・・)
目に見えない恐怖は気づかなければ、気になることもなかったでしょう。
しかし、今の時代は他人からの評価などは、SNSなどで目に見える形として現れることがあります。
そういったことまで考えると、インターネットが普及する前の時代に比べて、子どもや今の時代を生きる人々には大きな不安を感じることも多々あるのではないでしょうか。
恐怖や不安を乗り越えるためには?
恐怖や不安でいっぱいになるようなとき、心の支えになれるのは、やはりご家族だと私は考えます。
「何かあっても家族だけは自分の味方でいてもらえる。」
そう思えることが、どれだけその人の支えになることか。それは子どもも大人も同じだと思います。
ですので、子ども自身が「家族は自分の味方なんだ」と思えるような、目に見えるわかりやすい関わり方をまずは意識してもらえたらと思います。
そして、その準備ができてから「乗り越えるために必要なこと」に取り組んでいきましょう。
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