不登校の子どもの「気にしすぎな性格」を直さなくていい理由とは?
こんにちは。不登校支援センター大阪支部の桒原航大(くわばらこうだい)です。
本日も、面談でたびたび話題になるテーマについて考えていけたらと思います。
「うちの子、何でも気にしすぎるところがあるんです。」
面談の中で、子どもの様子をお聴きするときにこうしたお話が出ることはたびたびあります。
「少し注意されただけでも、しばらく落ち込むんです。」
「他の子が怒られるのを見るのも、聞くのもつらいようなんです。自分のことではないのに。」
「いつも考えすぎなくらい考えて、疲れちゃうことが多いんです。」
子どものつらそうな様子を見ていると、何とかしてあげたいな、という気持ちを抱く方も多いと思います。
ですので、
- 「気にしすぎないようにするにはどうしたらいいですか?」
- 「そうした性格を直すにはどうしたらいいですか?」
このようなご相談をされることもたびたびあります。
親御さんとしても、子どもが社会に出てからのことをご心配され、少しでも早くなんとかしなくては、という思いもお持ちかもしれません。
ですが、社会に出てから安心した毎日を送るためには、子どもたちのこうした特徴を、
「直す」
しか方法はないのでしょうか?
繊細さを持っている人の強み
カウンセリングをしている中で、日々感じることなのですが、人の個性にはポジティブな側面、ネガティブな側面、様々な面があります。
「これはイイ個性」、「これはワルイ個性」という一面的な評価はできないと感じています。
ですので、先ほどご紹介した子どもたちが持っている「繊細」という個性も、ポジティブな側面に目を向ければ捉え方が変わります。
① とても優れた心のアンテナを持っている
携帯電話で言えば、文字通り電波の受信状態がいいこと(今は言わないかもしれませんがバリ3の状態)になります。
受信状態がいいので、いろんな情報を素早く、広くキャッチすることができます。
- このセンスを『将来』に活かせば、リスクを回避することに
- このセンスを『人間関係』に活かせば、相手への気遣い、配慮に
そんな可能性も持っています。
② 豊かな感受性を持っている
自分以外の人が怒られているにもかかわらず、自分も不安を感じるのは、見方を変えれば豊かな感受性を持っていることの証でもあります。この感受性を持っていることで、人の喜びにも深く共感し、感動することができます。
もちろん映画や芸術鑑賞の際にも、深く感動する体験にもつながっていくでしょう。
人生を振り返るときに、感動にあふれた人生というのも素敵ですよね。
ですので、繊細さを持っている人は、喜怒哀楽の心が動く経験をたくさんできるので、濃い人生、彩りの豊かな人生を歩めると考えることもできます。
こうした良さもあるので、その個性を直してしまうのはなんだかもったいない気もしますよね。
直すのではなく、活かし、付き合っていく
今子どもが持っている個性は、これまでその子の人生を支えてくれたからこそ、今も備わっている個性なのかもしれません。
打たれ強さも確かに魅力的ですが、繊細さを大切に、しなやかに生きることもありかもしれません。
その子らしさも大切に、上手に自分と付き合っていく方法を一緒に考えていきたいですね。
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