怒りは二次感情!?子どもについ怒ってしまう理由とは?
こんにちは。不登校支援センター東京支部の椎名愛理です。
今回ブログでは、親御さんが感じる『怒り』について考えていきたいと思います。
4月が近づいてくると、子どもからは
- 「4月からは学校に行くよ!」
- 「新学期からやる気をだそうと思っているんだ」
など春のスタートを意識した言葉が出てくることが多くなってきます。
親御さんとしても、自分の力で行動を起こそうとする子どもの気持ちが嬉しかったり、子どもの言葉を信じて、「今は登校できなくても、始業式や入学式まで待とう」という期待感なども持たれることと思います。
しかし、実際4月になった時、子どもたちが、言葉通りに学校に行くという行動を起こすことが難しいのも事実です。
そんな時
『あの時は4月から学校に行くと言ったのに』
『新学期から動き出すと言ったから、今まで待っていたのに』
『行くといいながら行動を起こさないなんて…』
『新学期から頑張るという言葉は嘘だったの?』 等
子ども(子どもの「行動」)に対して、怒りたくなる気持ちが出てくることがありますね。
怒りの感情が生じると・・・
人は、怒り以外にも様々な感情を持っています(嬉しい、楽しい、悲しい、悔しい、寂しい、恥ずかしい等・・・。)
この沢山の感情の中でも『怒り』はとてもエネルギーが強く、自分自身を傷つけたり、怒りのコントロールが難しくなると怒りの対象となる人や物を傷つけたりしてしまうのです。
【自分を傷つける怒りが生じると・・・】
- 『自分なんてだめなやつなんだ。こんな風に感じるなんて親失格なのではないか・・・』と感じてしまう
- 親御さん自身の姿勢や行動に自信を持つことが難しくなる
【相手を傷つける怒りが生じると・・・】
- 親子間で喧嘩が頻発する
- 大切なこと(今後の進路や学校についてなど)を、互いを尊重しながら話し合うことができなくなる
このような状態になることも・・・
怒りは二次感情
では、子どもの言葉や行動に対して、怒りやイライラした気持ちを持たないように親御さんが我慢すればいいのか?というと、そうとも言えません。
我慢することで、より一層不安や「こうしてほしいのに」という気持ちが高まり、親御さんの心がいっぱいになってしまうこともあるからです。
ここで『怒り』という感情について心理学的に考えてみます。
心理学では、『怒り』は二次感情 であると言われています。
二次感情とは、人は物事や相手に対して怒りを感じる前に、別の感情があるということです。
例えば、
『子どもが4月から学校に行くと言っていたのに、始業式になっても動かず、つい怒ってしまった』
という場合、
怒ってしまった背景には
- 『4月から行くと言ってくれた言葉が、嬉しかった』
- 『その言葉に希望を感じて、今まで不安ながらも過ごしてきた日々があった』
- 『でも4月になって状況が変わらない状態に、裏切られた気持ちになった、喪失感を感じた、悲しくなった』
など、嬉しさや、その嬉しさが行動として実らなかった悲しみなど別の感情があるのです。
つまり『怒り』は、ただ相手に対する攻撃的な感情だけではなく、他の色々な気持ちから出来上がってきているのですね。
怒りをうまくコントロールするために大切なこと
ここまでのお話で、怒りをそのまま持ち続けることは
- 親子関係においてあまり生産的ではないこと
- 親御さんの心にとってもあまりいい状態とは言えないこと
がお分かりかと思います。
もし、子どもの様子や状態に対してイラっとしたり、怒りたい気持ちがわいてきたら、一呼吸おいて
『この気持ちは、どこからきているのかな?』
『私は子どもに対して(子どもの行動に対して)怒りの前に何を感じていたのかな?』
と考えてみてください。
すると、怒りよりも本当に伝えたかった子どもに対する気持ちが見えてくることがあります。
では、見えてきた子どもに対しての気持ちを、どのように伝えていけばよいか。
迷った際は私たちカウンセラーにお話してみませんか?
親御さんと子どもがお互い気持ちよくコミュニケーションが取れるよう、私たちも一緒に考えていきますね。
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