不登校の子どもの言動に「なぜ?」と聞いてはいけない理由とは?
こんにちは。不登校支援センターです。
こちらは過去記事となります。皆様の日々のかかわりのご参考になれば幸いです。
新学期も始まりましたが、皆様のご家庭のご様子はいかがでしょうか。
子どもの言動に「なぜ?」は危険!?
先日のカウンセリングでのお話を紹介します。
「子どもがこの前約束を守れなかったので、『なぜ約束が守れないの?』と聴いたんです。すると子どもが急に不機嫌になって、私もついついその態度に怒ってしまいました・・・」
このような事、皆さんも経験はありませんか?
私も学生時代に嘘をついたことがばれてしまい、親から聞かれた記憶があります。
「なんで嘘をつくの?」
このように聞かれ、黙ったり、余計に嘘をついてしまった記憶があります。
では、「なぜ?」「なんで?」と聞くことが危険なのかを、心理的背景、また、聞かれる側の心理的背景から考えていきましょう。
「なぜ?」は尋問と同じ効果が発生しやすい
皆さんも様々な場面で「なぜ?」「なんで?」という質問を受けた経験があるのではないでしょうか?
また、その時の印象はいかがでしたでしょうか?
何も感じない方もいるかもしれませんが、答えに自信や確信があるときはスムーズに答えを示すことができたり、むしろ、「待ってました!」と言わんばかりにその質問に回答をされたのではないでしょうか。
ですが、答えに自信がなかったり、後ろめたい、都合の悪い状況では、
- この場をやり過ごしたい
- 答えたくない
- 怒られたくない
などネガティブさが増していませんでしたか?
これは、この状況を早く脱したいという、人間が誰しも持っている自己保身からくる反応です。
また、「なぜ?」という聞き方は、相手のためではなく、質問する自分自身のために行っている行動であると心理学では言われています。
そのため、聞かれた側は「自分の気持ちはわかってくれないだろう」という風に心が働いてしまいます。
このように、相手にとって都合の悪い状況で「なぜ?」「なんで?」と聞いてしまうと、それは相手にとって
- 正直に答えることを妨げる
- 嘘をつく
- 黙る
- 感情的になる 等
自己保身の感情を強めてしまい、事の本質から遠ざけてしまう結果になってしまう可能性があります。
ですので、「なぜ?」「なんで?」というよりも、
「どういう気持ちなのか」「どういった考えなのか」など、相手の気持ちや感情、考えに着目してあげること
をまずは優先して聴いてみましょう。
最後に
言葉はすべて表面的なものであり、イコール本音・本心とは限りません。
ですので、言葉の奥にある気持ち、考えを受け止めてあげるためにも、「なぜ?」ではなく、気持ちや考え、感情に着目していきましょう。
より具体的な聴き方については、子どものタイプによってどのように対応することが適切かは変わってきますので、その点をもっと詳しく知りたい方はぜひ不登校支援センターへお越しください。
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