学校に行かない「本当の原因」とは?~「原因」と「理由づけ」の違いについて~
こんにちは。不登校支援センターです。
こちらは過去記事となります。皆様の日々のかかわりのご参考になれば幸いです。
子どもが学校に行かなくなると、多くの親御さんが、
「この子が学校に行けないのはなぜだろう・・・?」
という疑問を持たれるかと思います。
友達や先生と何かあったのか・・・勉強についていけないからか・・・怠けているのではないか・・・等、
「原因が分かれば、それをどうにかしてあげるのに・・・」
と親御さんが考える一方で、
「子ども自身が、明確な不登校の原因を口にしてくれない」
というケースも多いようです。
そこで本日は、「学校に行かない原因」と「理由づけ」について、お話させていただきますね。
「本当の」原因とは?
カウンセリングの中では、「どれが本当の原因なのでしょうか」という言葉をお聞きすることがあります。
勉強なのか、友達なのか、本人の問題なのか、親御さんの関わり方なのか・・・
親御さんが様々に考えをめぐらせてしまうくらい、「学校へ行かない」ことの原因はたくさん思いついてくることがあります。
3側面から考える「原因」
少し視点を変えてみて、日常の場面を振り返っても、「これが原因だ!」と100%言い切ることができない出来事はたくさんあるのではないでしょうか・・?
ある考えでは、1つの出来事は、
-
自分
-
他者
-
状況
の3つが影響しあって生じていると言われています。
例えば、考えごとをしながら歩いていたら、体の大きい人とぶつかり、転んでしまったという場合・・・
1.自分 → 考え事をしていた、体格が小さかった
2.他者 → よく前をみてなかった、体格が大きかった
3.状況 → たまたま2人が同じ場所を歩いていた、狭い道だった
自分・他者・状況の全てが、「転んでしまった」という出来事にかかわっています。
ここで、自分が転んでしまった「本当の原因探し」をしたいと思います。
1.自分(自責) → 自分が考え事をしていたからだ、自分の体格が小さいからだ
2.他者(他責) → 相手が不注意だからだ、相手が大きすぎるからだ
3.状況(無責) → 道が狭かったからだ
・・・では、どれが「本当の原因」でしょうか?
1~3 は、どれも間違っているとは言い切れず、どれも「本当の原因」になりそうな気がしてきます。
また仮に、自分が転んだ原因を「相手が不注意だったこと」に決めたとしても、それは、いくつかある原因の中から「理由づけ」をしたとも捉えられます。
「今後」の視点を持つにあたって
「学校へ行かないこと」についても、とてもたくさんの要因が関わっており、「本当の原因」を見つけるのはとても難しい作業ではないでしょうか・・?
また、自分・他者・状況の3側面についてですが、人によって、どこに原因を帰属させやすいかは異なるそうです。
そこで、どれが「本当の原因か」だけでなく、今後のために「どのような捉え方をしていくか」という視点を持ってみることも1つかもしれません。
以前、自分のモチベーションを保つために、
- 「うまくできたら自分のおかげ」
- 「失敗したら状況のせい」
と考えるようにした、と話してくれた男の子がいました。
こうした、状況に応じて上手な理由づけを使えるようになることも、大切なスキルだなと思っています。
今後のことについてお悩みの際には、お気軽に不登校支援センターの初回無料面談(50分)へお越しくださいね。
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