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不登校専門カウンセラーが教える【不登校と時間の使い方】とは?

こんにちは。不登校支援センター大阪支部の佐久真です。

今日は、カウンセリングの中でよくお聞きする「不登校と時間の使い方」の話について書きたいと思います。

不登校とは ”家にいる” というストレス対処行動

まず、もう何度もお伝えしていることですが、私たち不登校支援センターは【不登校】の捉え方として、その行動に着目しています。

【不登校】は、学校に行かないという行動をもって、学校で起こりうる何らかのストレスを対処している

という、一つの対処行動であると考えています。

そのことを踏まえて、家にいるという対処行動で起こりうる当然のこととして考えられるのは・・・

① 学校に通っていた時よりも、時間がたくさん使えるようになる

⇒ これまで大体8:30~15:30は学校に行っていたのですから、その分を全て家にいることになります

 人は自由な時間が出来ると、何かをしてその時間を潰そうとする

⇒ 7時間自由にしていいですよ、と言われ睡眠状態は別として考えると、起きているならばその時間を潰す何かをしなければなりません。

 一つの例えですが、「時間を潰すには、お金もかかる」

⇒ 大人の方でも、ご経験があるのではないでしょうか?お金をかけずに時間を潰す方法は多々ありますが、お金がかかることもあります。

上記の3つで示したようなことが、不登校という行動を取って家にいるしかないという子ども達に起こりうる一つの例です。

不登校という行動は、家にいる以外の行動はある程度親御さんによって(もしくは子どもの意思によって)制限されることがあります。

  • 「学校に行ってないのに、外に遊びに行くのはどうなのか?」
  • 「学校に行かないなら、せめて家で勉強をしていなさい」
  • 「小学生だから、そもそも一人で出歩いたりがまだ経験がなく、家にいるしかない」

上記のようなことも、よくカウンセリングで親御さんからお聞きすることです。

しつこいようですが、不登校になると時間がかなり出来ます。

そして、実際に家で過ごしている子たちが何をして過ごしているかというと・・・

  • ゲーム
  • パソコン
  • スマホ
  • 本を読む
  • テレビや録画したものを見る

などが、やはり多いと思います。

上記は、お金のかからない範囲でも出来るものが多いですが、ある程度やり込んでいくとどうしても””飽き”が出てつまらなくなってきたりもします。

また、一日に24時間の大半を、ベッドの上で寝て過ごすという子も出てきます。

「起きている時間そのものが苦痛でしかない。だからなるべく長く寝ていたい」

これは実際に、不登校という行動をとっている子ども自身が言っていたことです。

一日24時間を3分割すれば、8時間ずつ。

学校に行っていれば、8時間は寝て、8時間は学校に行き、8時間を自分の自由に使います

最後の8時間の自由に使う部分が、学校に行かないと16時間になり、何かをして時間をつぶすのは容易ではありません。

もちろん親御さんは、

  • 「じゃあ学校に行けばいいじゃないか」
  • 「代わりに塾に行ったら?」
  • 「適応教室やフリースクールに行くのは?」

などなど、その自由な時間をなるべくなら有意義に過ごしてほしいと考えます。

しかし、不登校状態の子どもの心理は、時に「何もしたくない」という無気力感があります。

誰かに「あれをしたら?」「これをしたら?」と提案されると、余計に何もしたくなくなるという気持ちになったりもします。

では、どう時間を過ごすべきなのか?

結論から言うと、学校に行けない間の時間をどう過ごすべきか、というのはありません。

どう過ごしても、学校に戻れる子は戻れますし、学校にこだわらない生活にすることも選択肢の一つです。

しかし、カウンセリングでお話を伺っていると、親御さん方は

「学校に行かないなら、その代わりにどう過ごさせるべきか?」

にこだわりすぎている方が多いように思います。もちろん代わりに何かをすることは大切です。

しかし一番大切なのは、子ども自身が自分のことをどう考えるか、何をするのかを自分で考えられているか、ということです。

親御さんが不登校で家にいる時間を子どもにどう過ごさせるべきか?を考えすぎて、子どもにあれやこれやと指示・提案・命令・誘導をしすぎると・・・

結果的に子どもは何も考えませんし、親の言う事さえやってればいいというような受動的な状態になってしまいます。

そうなると、いちばん大切な「自分で考え・行動する」ということが出来なくなってしまいます。

最後に…

不登校支援センターでカウンセリングを利用している子ども達は、自分で自分のことを考える為に来ています。

カウンセラーから何かやってみたら?という提案をしたり、説得したり、登校刺激をしたりする為にカウンセリングがあるわけではなく、子ども自身が考える為にあります。

最も大切なことは、子ども自身が考えること、そしてその環境を親御さんが作れているかということです。

カウンセラーの使い方を含め、是非一度ご相談にいらしてください。

時間の使い方が見えてくるはずです。

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