不登校の子どものゲームを無理やり辞めさせてはいけない理由とは?
こんにちは。不登校支援センター大阪支部の桒原航大(くわばらこうだい)です。
本日も面談の中でご質問を多くいただくテーマについてお話できたらと思います。
ゲームを制限したほうがいいのでしょうか。
ゲームについてどう取り扱ったらいいのか、これは多くの親御さんが悩んでいるテーマではないでしょうか。
実際、子どもの様子として
- 家にいるときはゲームばかりしている
- 時には乱暴な言葉も聞こえてくる
このような状況が続くと心配になりますよね。このままゲームをさせ続けるのは子どもにとって良くないのではないか、ゲームがあるから学校に行けないのではないか、そう思うのも無理はないかもしれません。
面談を行う中でも、「ゲームにのめりこんでしまっているから学校に行けないんだ」と感じられ、実際に子どものゲームを禁止されたというお話をお聞きします。
けれども、ゲームを禁止してからの子どもの様子をお聞きすると、学校に行くどころか、より塞ぎこんでしまったり、反発するようになったりと、親御さんが期待された状況にはつながらないことが多いようです。
ただ、ゲームを制限して状況が好転しなかったとしても、現実には家でゲームに熱中している子どもの姿を見ているのは心配かもしれません。
そんなとき、少しずつ前進していくためにも、私たちはどのように考えていったらいいのでしょうか。
ゲームを通して、この子はどんな気持ちを満たしているのだろう?
私たちは体の健康を保つために、色んな食べ物から栄養を取っていますよね。
そして、きちんと栄養を取れていれば元気に毎日を過ごせますし、栄養が十分でなければ体調を崩しやすくなってしまいます。
毎日元気に過ごしていくために、栄養は欠かせません。
では、心の健康を保つために、私たちはどこから心の栄養を取っているのでしょうか?
心が元気で健康でいるためにしていることですね。皆さんはいかがでしょうか。
- 友達と楽しくお話したり・・・
- ショッピングに行ったり・・・
- のんびりと時間を過ごしたり・・・
人それぞれ、いろいろな場面があるかと思います。
子どもにとっては、今夢中になっているゲームは、その子が無意識に求めている心の栄養を与えてくれるものになっているかもしれません。
だから、一生懸命ゲームをしているのかもしれませんね。
そうなると、それを制限するということはもしかすると大事な栄養補給の手段をストップするということになるかもしれません。
おなかが減っては元気も出ませんよね。
心も同じです。
大切なのは、バランス
けれども、食事も偏ったものや同じものばかり食べ続けていると体に不調が出ますよね。
それと同じで、ゲームもずっとやりすぎてしまえば、睡眠不足など、ほかのところに不調が出てくるかもしれません。
ですので、心を満たせる、心に栄養を与えてくれる方法がゲーム以外にもたくさんあるといいですね。
食事も、いろんな食べ物から栄養を取るのがいいのと同じです。
そのためにも、ゲームをすぐに制限するのではなく、この子はそのゲームをすることで、
- どんな気持ちを満たしているのだろう
- 今どんな心の栄養を求めているのだろう
そんな視点で考えながら、その心を満たすために他にできることはないだろうかと私たちも考えることが、ゲームとも上手に付き合っていくために大切になります。
夢中になっていること、熱中できるものがあることは、その子をサポートしていく大切なヒントです。
ぜひご参考にしていただけたらと思います。
関連ワード: カウンセリング , ゲーム依存 , 不登校支援センター大阪支部 , 家庭環境 , 親の対応 , 親子関係 , 関わり方