お悩み解決「一問一答」不登校解決現場レポート子供の心理学

不登校の「克服」と「付き合う」の違いとは?

こんにちは。不登校支援センター名古屋支部の伊藤みゆきです。

秋も深まってきました。

秋というと「~~の秋」なんていうことを言われますね。

  • スポーツの秋
  • 読書の秋
  • 食欲の秋

・・・つい先日のカウンセリングで、とある高校生の女の子とそんな話題になりました。

彼女曰く「私は圧倒的に 食欲の秋!!」だそうです(笑)

そこから好きな食べもの、嫌いな食べものの話題になったのですが、話をききながらふと思ったことがありました・・・

ということで、今回は

「嫌いな食べもの」から考える、不登校対応について

お話したいと思います。

早速ですが 嫌いな食べもの って ありますか?

「ない!」という人もいるかもしれませんが、そこはお手柔らかに(笑)

嫌いな食べものが「ある!」という人・・・

あなたはその 嫌いなもの に対してどのような対処をしていますか?

例えば「ニンジンが嫌い」という人にとっては 食事にニンジンが入っていることはストレスになりますよね。

私の知人に、自他共に認める 大のニンジン嫌い がいるのですが、彼女の対処方法は・・・

ニンジンが入っているものは食べない

この一択です。外食先で出たサラダに入っていたら、驚くほどきれいにすべてを取り除いて私のお皿に移してくれます(笑)

ですが、そんな彼女も一時は「ニンジンが食べられるようにならないといけない」と思ってあの手この手で試したそうです。

それでも、どうしても食べられなかったそうで、あるときを境に「食べない」という考えになったとのことでした。

それは、ご家族の何気ないひとことがきっかけでした。

「ニンジン嫌いを克服しようという考えもあるけれど、無理せず上手に付き合う方法を考えてみるのもいいんじゃない?」

このアドバイスで、彼女はとても気持ちが楽になったそうです。

克服 と 付き合う の 使い分け

彼女のニンジンへの対処法は

克服 → 食べられるようにならないといけない 好きにならないといけない

だったわけですが、

付き合う → 嫌いなままでできる対処でいい

という考え方に切り替わったということですね。

これって、不登校の対応にも大切な考え方じゃないかと思います。

不登校のきっかけのひとつには 苦手(ストレス)への対処が上手くいかない ということが多くあります。

うまくいかない要因として 「克服」しないといけない という考えに捉われているのかもしれません。

  • 学校の雰囲気が苦手 → 学校は楽しく過ごさないといけない
  • コミュニケーションが苦手 → コミュニケーションが上手にならないといけない
  • 勉強が苦手 → 勉強ができるようにならないといけない

・・・などなど、苦手なこと、できないことは「できるように」ならないといけないと思いすぎていませんか?

もちろん、克服したい!と思うのであればそれを目標にすることも大切です。

ですが、克服に至るまでの道のりは遠く、難しいと感じることもあるでしょう。

そんなときはとりあえず「付き合う」ことも考えてもいいと思います。

「克服」と「付き合う」上手に使い分けて、気持ちよく過ごせるよう、一緒に考えてみませんか?

 

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