不登校の子どもの目標や課題を共に考える重要性とは?
こんにちは。不登校支援センター東京支部の椎名愛理です。
「今年もあと数ヶ月で終わるのか・・・」と毎日があっという間に過ぎていることを実感する今日この頃です。
この時期、不登校の子どもを見守りサポートする親御さんとしては
- 「今年が終わってしまう前に、子どもに何か変化があったらいいな」
- 「少しずつ学校に向かうために、今年中にできることはないだろうか」
など、年内を意識して気持ちが焦ったり不安に思われることも多いかと思います。
この『一年を意識した感じ方や考え方からの焦りや不安』というものは、親御さんだけではなく、子どもたちも感じているものです。
子どもたちと話をしていると
- 「夏休み明けから学校に行けなくなって、今も変わらないしどうせ自分はもうこのままなんだ」
- 「二学期もあと少しだしどうせ頑張れないから、三学期から学校に行くことにする」等
時間の流れと自分の変化していない(と感じられる)状況に不安や焦りを感じて、足を止めたり、気持ちが大きく揺れ動いてしまうこともあるようです。
子どものハードル(目標や課題)は何(どこ)でしょうか?
子どもが学校や社会と向き合っていく上で、乗り越えていくハードル(目標か課題)は人それぞれです。
- クラスに入ること
- 勉強をすること
- 友だちを作ること
- 決められた規則やルールを守ること 等
子どもたちがストレスや葛藤を感じる物や状況が違うだけ、子どもたちが定めるハードルも変わってきます。
【子どもが学校との距離を縮め、クラスに入り、勉強と向き合い、人間関係を作り、自律していく・・・。】
その過程の中で、中々チャレンジしてみる勇気が出ず、設定することも、飛ぶことも難しいハードル(目標や課題)もありますね。
親御さんから子どもの状況や状態を見た際に
- 「この子の課題はクラスに入ることだ。」
- 「友達が上手く作れないのが問題なんだ」
とハードルはここ!と感じられることもありますよね。
しかし、子どもと話をしていると周囲の人が思ってもみなかった部分を時分の課題だと感じていることもあるのです。
例えば
親「ゲームばかりして、やるべきことができないことが、ハードル(課題)だ」
親御さんからすると『自制心がなく好きな事しかしないことが課題』だと見えた行動の裏側には・・・
子ども「人の顔色を見て、自分の言いたいことが言えない。だから周りに合わせてゲームをして話題作りするしかないんだよ」
というように、子ども目線だと『言いたいことが言えないから周りに合わせて行動するしかないという課題』が隠れていることもあるのです。
改めて大切にしたい『誰が飛ぶハードルなのか?』という視点
もし、上記の状態で課題に取り組んでいこうとした場合、どのような事が起こるでしょうか?
- 子どもの設定した目標と親御さんの目標が合わず、お互いにお互いを尊重できない
- 相手が思うように動いていないように見えて、イライラしたり不安になる
- 相手に自分の頑張りや思いを受け入れられているという実感が持ちにくく、関係性が不安定になる
といったすれ違いが生じてくる可能性もあるのです。
だからこそ『誰が飛ぶハードルなのか?』という目線が大切になってきます。
子どもが現在取っている「学校に行かない」という行動に対するハードルを飛ぶのは、子ども自身である必要がありますよね。
そのため、誰が挑む必要のあるハードルなのかを考える上で、子ども自身の視点も必要になってくるのです。
今後のハードルを考えていく上で、親御さんと子どもが共に話し合い、お互いの意見や思いを大切にしながら不登校という問題に取り組まれていったご家族は、ご家族としての絆や関係性がより深いものになっているように思います。
しかし、
- 「子どもと今後の課題について話すなんでできない」
- 「お互い感情的にならずに意見交換することが難しい」
というご家族もいらっしゃると思います。
そんな時は、第三者を家族の関係性に取り入れることで、冷静にコミュニケーションが図れることも多いものです。
ご家族だけでは課題設定に迷いそう・・・などご不安があったらいつでも私たちカウンセラーにお声がけくださいね。
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