心理学【選択理論】から考える不登校支援について
こんにちは、不登校支援センター横浜支部の安則芳郎です。
季節は秋を向かえ、少しずつ暑さが和らいできている今日この頃ですが、皆様はどのようにこの秋を迎えられそうでしょうか?
子どものことで心配や不安が尽きない方もいるかもしれませんし、自分自身が楽しいと思う事を思う存分に楽しまれている方もいるかもしれません。
さて本日は、そういった親御さんの心情とも少し関わりのある「選択理論」という心理学から、不登校支援について考えてみようかと思います。
選択理論とは?
「選択理論」とは、アメリカの精神科医ウイリアム・グラッサー博士が提唱した理論で、
- 全ての行動は自らの選択であると考える
- 人が持つ欲求は5つに大別され、その欲求の強弱や満たし方は人によって違うと考える
- 主により良い人間関係の構築を目指して使用されることがある
このような考え方を前提とした理論になります。
不登校支援において、特に親御さんに知っておいて頂きたいのは、
人は誰しもが5つの欲求を持っており、その欲求の強弱や満たし方が家族一人ひとりで違いがある
というところかと思っています。
では、5つの欲求とはどのようなものなのでしょうか?
5つの欲求
まずは選択理論における「5つの欲求」について紹介したいと思います。
①生存の欲求
飲食や住居、睡眠など、主に生きていくために必要な安心・安全を求める身体的な欲求。
②愛・所属の欲求
家族、友人、会社などに所属し誰かと一緒にいたい、愛し愛されるという人間関係を保ちたいという欲求。
③力の欲求
認められたい、勝ちたい、人の役に立ちたい等、価値を認められたいという欲求。
④自由の欲求
自分の考えや感情のままに自由に行動し、誰にも束縛されずに自由でありたいという欲求。
⑤楽しみの欲求
自ら主体的に新たな知識を得たい等、喜びや楽しさを感じて何かを行いたいと思う欲求。
いかがでしょうか?ご自身や子どもはどの欲求が強そうでしょうか?
不登校支援に置き換えて
先ほども記述したとおり、欲求の強弱や満たし方が一人ひとり違うため以下に挙げるのはあくまでも一例となります。
例えば、愛・所属の欲求が相対的に強いと思われる子どもの場合
- クラスの中での居場所を確保したい
- 親御さんに対しても自分を大切に思っておいてもらいたい
などの思いが強くなることがあります。
となると、この子どもに対しては「いかに大切に思っているか」などを伝えていく事で、その欲求が満たされ、明日への活力につながる可能性があります。
一方で、力の欲求が強い場合には
- クラスの中で一番になりたい
- 尊敬されたい
などの思いが強くなり、親御さんに対しても自分の優位性を保とうとするような言動が多くなるかもしれません。場合によっては、家族の中で子どもを立ててあげ、いかに優れた能力を持っているか、そしてそれによっていかに助けられているかなどを伝えてあげる事がポイントになるかもしれません。
微妙なニュアンスの違いかもしれませんが、
欲求の満たし方に違いがあることによって、子どもへの関わり方、支援の仕方にも違いが出てくる
ということがお分かりいただけるかと思います。
最後に
今回は選択理論という観点から不登校支援を考えてみました。
あくまでも一つの理論に照らし合わせて見た時の参考として考えていただければ幸いです。
最も大切なのは、「子ども一人ひとりによって支援の仕方は異なる」という点です。
不登校支援にも、子育てにも「これが正解」というものはないという前提で考えることかと思います。
私たち不登校支援センターでは、子ども一人ひとりにあわせた(そのご家庭にあわせた)カウンセリングを実施しております。
お困りのことや悩まれることがありましたらお気軽にご連絡いただければと思います。
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