不登校専門のカウンセラーを教える共感とは?〜今日から実践できる共感方法〜
こんにちは。不登校支援センターです。
こちらは過去記事となります。皆様の日々のかかわりのご参考になれば幸いです。
9月中旬の現在も、日によっては蒸し暑い日が続いていますね。汗をかくのが大の苦手な私にとっては地獄の毎日です。
皆さまも熱中症などには充分にお気をつけくださいね。
さて、本日のブログでは「共感」についてお話したいと思います。
「共感」と聞くと、皆さんはどういったものを想像しますか?
さっそくですが、例を挙げるので一緒に考えていただければと思います。
「友人が付き合っていた人に別れを告げられた」場合
皆さまはこんな場面では、友人にどういった声かけや行動をしますか?
- 友人が泣いているを見て、自然と辛い気持ちになり、涙を一緒に流す
- 友人がひどく怒っていたので、自分も相手に腹が立ち、相手の文句を言い合う
- 自分の失恋経験を思い出し、自分の経験も話しながら痛みを共有する
- 友人も混乱をしているだろうと推測し、何か声かけをしてもより混乱させるだけだと思い何も言わずそっとしておく 等・・・
ちなみに私の場合、自分の経験を話して相手の痛みを共有する方法をよくするなぁと感じます。
もちろんどの対応が正解/不正解というものではございません。
ただ、1つの例をとっても、人によって「共感」の方法は異なるのです。
知っていましたか?実は「共感」は2種類あるんです。
1つ目は認知的共感性、2つ目は情動的共感性です。
まず、≪認知的共感性≫とは・・・
相手の立場に自分が立った時、周囲をどう受け入れ、理解し、どのような感情が生まれるか、を推測できる力です。
つまり、相手の状況、ものの見方を理解する共感の仕方です。
それに対して≪情動的共感性≫とは・・・
他人と同じ気持ち、感情が自動的に作り上げられるものです。
つまり、相手の感情を自分のことのように感情移入する共感の仕方を指します。
たとえば、先ほどの例の場合だと
≪情動的共感性≫
- 友人が泣いているを見て、自然と辛い気持ちになり、涙を一緒に流す
- 友人がひどく怒っていたので、自分も相手に腹が立ち、相手の文句を言い合う
≪認知的共感性≫
- 自分の失恋経験を思い出し、自分の経験も話しながら痛みを共有する
- 友人も混乱をしているだろうと推測し、何か声かけをしてもより混乱させるだけだと思い何も言わずそっとしておく
とざっくり分けることが出来ます。
では、この2種類の共感性を「不登校の子ども」に置き換えた場合どうなるのでしょうか。
≪認知的共感性≫の場合
- 学校へ行きたい気持ちと行きたくない気持ちの葛藤状態を理解し、無理に学校へ行かせないようにする
- 子どもが学校へ行かなくなってゲームに没頭する背景にはなにがあるのか考えてみる
≪情動的共感性≫の場合
- 子どもが友人や先生の不満を言っていたので、それを聞き、子どもと一緒に文句を言ってみる
- ゲームをしているときに楽しそうにしていたので一緒に笑ったり、一緒にゲームをして楽しさを共有する
などです。
これらは、どちらの共感性が高ければよいというものではなく、
- 2つの共感性のバランス
- 相手がどんな共感を望んでいるのか
これらが重要なポイントになります。
子どもとしては、自分の気持ちをわかってほしいと思う場合もあれば、ただ感情を一緒に共有したいという場合もありますよね。
私はよく友人に悩みを相談するのですが、私としてはただ話を聞いてもらい、怒りや悲しみを一緒に共有したいのですが、相手による分析や解決策が返ってきて、「そうではないのに・・・」と余計に苛立ってしまうことが多いです、、(笑)
「共感」についてのお話し、いかがでしたでしょうか?
「共感」と聞くと、相手の話を頷いて聞く、寄り添うような声かけをするなど色々イメージは合ったと思うのですが、こういった2種類の共感の方法もあるのです。
- ご自身がどちらの共感を声かけとして使っているのか
- 子どもはどちらの共感を求めているのか
など改めて考えてみるのもいいかもしれませんね。
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