学校の話をすると黙ってしまう~そんなときに大切にしたい考え方~
こんにちは。不登校支援センター大阪支部の桒原航大(くわばらこうだい)です。
夏休みも終わり、2学期が始まる時期となっていますが、子どもの様子はいかがでしょうか。この夏休みから2学期へと切り替わる時期は、1年の中でもとくにストレスを感じやすい時期となります。
本日は、この夏休み明けの時期に面談の中でもたびたび話題に上るテーマについてお話をしたいと思います。
「学校のことになると何も話してくれず、何を考えているかわからない」
親御さんとしても、子どもの力になってあげたいと、学校のことについて話を投げかけるのですが、学校の話題になると、途端に口を閉ざす子どもも多いようです。
「なんとか力になってあげたいけれど、話してくれないのでどうしたらいいのかわからない・・・」
そうしたもどかしさを感じている親御さんも多くいらっしゃいます。
確かに、子どもが学校のことについて、親御さんに本音を話すことができれば、これからのことについても話し合うことができ、子どもの支えや力になってあげることができそうですよね。
では、子どもが話してくれないときというのは、話してくれるようになるまで、ただ見守るしかないのでしょうか。
何も話さないことで、何を伝えているのか
親「今から買い物行くんだけど、夕飯はカレーか肉じゃがどっちがいい?」
子「カレー食べたい。辛いやつ。」
親「わかった。それじゃ買ってくるね。あともうすぐ学校始まるけど何か買っておくものある?」
子「・・・。」
このようなやり取り、経験された親御さんも多いのではないでしょうか。
親御さんとしても、なるべく子どもの機嫌がいいタイミングを見計らって声をかけられていることもお聞きしますが、なかなか会話が深まらないケースも多いようです。様々な場面で、突然会話が途切れてしまう、沈黙が流れてしまうことは大人同士の会話でも度々あるかもしれません。
そのようなときに、大切になってくるのが、その沈黙の意味を考えることになります。
子どもは、【何も話さないことで、何を伝えたいのか?】
沈黙の奥にある気持ちを理解することが、子どもへのサポートを考える上でも大切なヒントになります。
例えば、先ほどの会話の例では、子どもの沈黙にはどのような意味が込められていると感じるでしょうか。
- 学校の話題には触れてほしくない、という反発の気持ち
- 自分の中でもまだ考えがまとまっておらず、すぐに言葉が出てこない
- 「学校には行かないから何も買ってこなくていい」と言ったら、どんな言葉が返ってくるだろうかと不安な気持ち
- 学校に行こうとは思っているが、そのことが知られるとプレッシャーになるので、言いたくない
- 友達からメールが来たので、それを読むことに集中していて会話が頭に入ってきていない
などなど、他にもたくさんの意味が込められている可能性があります。
そして、ご覧いただくとわかると思いますが、沈黙に込められている意味によって、子どもが何も話さないことへの私たちの受け止め方も変わってきますよね。
そして、その後のかかわり方も全く変わってくるであろうこともお気づきになったと思います。
言葉がコミュニケーションの全てではない
私たちは、言葉を用いて、自分の考えや気持ちを伝えることが多いですが、言葉だけが伝える手段ではありません。
今回のような、何も話さない沈黙という態度も、子どもがどんなことを考えているのかを理解する大切なヒントになります。
子どもとの会話がなかなかできない状況でも、できることはあると感じています。日々過ごす中で、子どもはどんな気持ちを今抱いているのか一緒に理解を深めながら、できるサポートを考えていけたらと思います。
子どもとの会話の中で、気になったやり取りなどありましたら面談でぜひお聞かせくださいね。
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