【専門家が解説】子どもとの距離感が掴み辛くなる原因とは?
こんにちは。不登校支援センターの横浜支部の庄子大貴です。
6月は長い梅雨が続き、各地で記録的な豪雨が観測されました。被害に遭われた方には心よりお見舞い申し上げます。
また、7月は子どもにとっては夏休みの到来です。この夏休みの過ごし方次第で、夏休み明けの子どもの状態は変わりますので要注意の時期です。子どもの状態チェックにも目を配って頂けると幸いです。
さて、いよいよ8月、夏休み本番に入り、ご家庭では子どもと過ごす時間が格段に増える状況になったと思います。長期休みで子どもと過ごす時間が長くなることで、ストレスや不安を感じやすくなる方もいらっしゃるかもしれません。その場合、子どもと過ごす時間が長くなれば長くなるほど親御さんのストレスは増え続けてしまいます。
そして、子どもが夏休み明けに不登校になると、親子関係に変化が生じ、次第に子どもを腫れ物のように扱う傾向になることがしばしばあります。
そこで今回は夏休みの過ごし方を踏まえた上で、「子どもとの距離感が分からなくなってしまった親御さんに伝えたいこと」と題してお話を進めさせて頂きます。
夏休みの子どもの気になる傾向とは?
先日、初回面談に来られたお父様がこの様なことを仰っていました。
「夏休み前から行き渋りが始まり、このまま夏休みを迎えることに不安を感じます。夏休み明けから登校出来る様になる為には家庭の中でどの様に取り組めば良いでしょうか?」
このお父様に限らないのですが、夏休みの過ごし方に関してのご質問はとても多いのが現状です。現在不登校ではない子どもも、4月~7月までの様子次第では夏休み明けに急に行けなくなることもしばしばあります。
では、夏休みの気になる子ども傾向としてどの様なことが上げられるかの例をお伝えしたいと思います。
- 昼夜逆転や夜ふかし、朝は中々起きないなどの睡眠関係
- 宿題をやらず、ギリギリまで渋る行動
- 人の目が気になるなどで外出が少なくなる など
これらの状態が続く場合、夏休み明けから学校に行けなくなる可能性が多く見られます。
子どもとの距離感が掴み辛くなる原因とは?
当然、夏休み中は子どもが何をしててもあまり言わない親御さんが多いと思います。
しかし、先程述べさせて頂いた状態が夏休み明けに近付けば近付くほど、親御さんとしては焦りますよね?焦り出すと、皆さんはどの様な行動を取られるでしょうか?親御さんのタイプによって異なると思いますが、
A 子どもの事を咎める(例:生活を改めさせようと注意をする 等)
B 子どもの事を助ける(例:宿題を終わらせようと手助けする 等)
のどらかになると思います。では、どちらが正しい対応なのでしょうか?
実はどちらもはっきりとした正解とは言えません。親御さんとしてはAとBのどちらも「子どもの為に」している行動や言動ですよね。しかし、子どもの視点からすると「学校に行かせること」が目的だと捉える傾向にあります。
A 親は私を「学校に行かせる為に」うるさく言う
B 親は私を「学校に行かせる為に」宿題を手伝う
と解釈してしまい、子どもは親に対して敵対視してしまう可能性があります。
その後の展開によっては親御さんが敵対視してくる子どもとのやり取りに疲れてしまい、親子の距離感が分からなくなることが多いです。
子どもとの距離感が分からなくなったら
子どもとの距離感が分からなくなると、子どものことを腫れ物に触るような接し方になり、その後はこう着状態が続きます。
このこう着状態をご家庭だけで解決することは大変難しい状況です。
- 「子どもへの接し方や声掛けをどうすれば良いか分からない」
- 「このこう着状態をどうにかしたい」
と悩まれている方はお近くの不登校支援センターにお越し下さい。子どものことを知った上で、しっかりとした支援をさせて頂きます。
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