不登校解決現場レポート

心療内科で起立性調節障害と診断された子どもが夏休みとった行動とは?

こんにちは。不登校支援センター東京支部の椎名愛理です。

夏本番、みなさんいかがお過ごしでしょうか?

公立か私立かや、地域によっても異なりますが、7月中旬から夏休みに突入した学校も多くありますね。

本日は『夏休み特有の子供たちの心理』について、お話し致します。

夏休みになったら、早起きして外で遊びはじめたA君のお話し

小学生のA君は、朝になると体の怠さや頭痛を訴え、中々朝早くから起きることが難しい状態が続いていました。いくら声をかけても、大きな音で鳴る目覚まし時計をかけても起きることができません。そのため、心療内科を受診したところ、起立性調節障害と診断されました。

お父様お母様は、A君の生活のリズムを整えようと

  • 食事療法(規則正しく三食食べる、栄養バランスを意識する)
  • ゆっくりお風呂に入る
  • 長時間のゲームやスマホは控える

など朝起きられる生活を目指すための沢山の試行錯誤を繰り返しました。しかし中々状況は変わらず、朝起きられず昼過ぎに起きるという生活が続いていました。

しかし、7月後半夏休みに入るとどうでしょう。

あんなに朝起きられなかったA君が、自分からすっきり起床してきたのです。

夏休み学校に行っていない事がレギュラーな状態(期間)

では、なぜA君は夏休みに入ると同時に、すっきり起きられるようになったのでしょうか?

ここには、夏休みを子どもたちがどのように感じているのかが関係してきます。

『学校に行っていない』という状態は、夏休み前も、夏休み中も変わりません。

しかし、子ども目線で考えた時『正々堂々と休むことができる』のが、夏休みなのです。

休んでいることへの罪悪感や『学校に行かなくてはいけない、でも行けない・・・』という葛藤も少なく、心から休みを謳歌できるのですね。

すると、朝(学校に行かなくてはいけない時間)に対しての感じ方も変わってきます。

夏休み中は、朝起きても起きなくても『学校に行かなくてはいけないわけではない』ため、心理的な負担も少なくスムーズに起きることができる、という心理が働いているのです。

では、この夏休み中ずっと葛藤は少なく、ストレスフリーで子どもたちの気持ちが安定しているかというと、そうではないように感じます。

例えば、夏休み前半に会った際は「これから○○に旅行に行くんだよ!行った先では~をするんだよ!」と元気に話していた子も、夏休み後半になると、「もっと夏休みだったらいいのに。宿題も終わっていないし・・・」など学校に対しての不安やネガティブな気持ちをお話しすることが良くあります。

夏休み中の過ごし方が、夏休み明けのスタートを決める

では、子どもたちの気持ちに変化が大きい夏休みをどのように過ごそうかと不安になられるお父様お母様もいらっしゃるかと思います。

夏休みは長期休みです。前半、中盤、後半で、子どもたちが何を見ているのかは変わってきます。

  • 明日遊ぶことに集中しているのか
  • 宿題が多いことに不安を感じているのか
  • 夏休み明けを意識し始めているのか 等

そのため、時期に合わせたサポートや声がけが必要となります。

例えば、夏休み前半、明日の旅行を楽しみにしているのに、夏休み明けの登校について切り出されると『ちょっと待ってよ・・・』という気持ちになるかもしれませんね。

どの時期にどのように過ごしていくのかという点は、子どもの価値観や物事の見方、捉え方などによっても異なってきます。

子どもの特徴も踏まえて、私たちカウンセラーと夏休みの過ごし方を考えていきましょう。

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