どうして大型連休明けは、学校を休みがち? ~認知論から対応を考える~②
こんにちは。不登校支援センター横浜支部カウンセラーの本沢裕太です。
先日、2020年東京オリンピックのチケットの申し込みが終了致しましたね。
私は申し込んではいないのですが、皆さんは申し込まれましたか?
1番の高額は、開会式でなんと30万円だそうですね!確かに、それだけの価値がありそう!
・・・とはいえ、そう易々と払える額ではないなぁ…と感じてしまいました。
ちなみに競技では、陸上男子100メートル決勝で13万円だそうです。
この幸運を手にした方は、是非楽しんできてくださいね!
今回は、この陸上男子100メートルの話を織り交ぜながら、「認知」についてお話したいと思います。
日本では、2017年9月に桐生祥秀選手が100メートル走で初の9秒台を記録し、今年5月にはサニブラウン選手が日本人2人目となる9秒台を記録しました。
日本人が初めて10秒ジャストを出してから、およそ20年間記録が更新されることはなく、「日本人に9秒台は不可能だ」とまで言われていましたよね。
それが、桐生祥秀選手がその壁を超えると、わずか2年以内に2人目がその壁を超えてきたのです。
それまでは、「出来ないかもしれない」「不可能かもしれない」と思われていた事が「できる!」という認知に変わった事によって、できる事が前提でチャレンジしているからなんですね。
この様な変化は、日常生活の中でもたくさん目にする事があるかと思います。
- なかなか自転車に乗れなかった子が、友達が当たり前の様に乗っている姿を見て、練習したら乗れた。
- 嫌いだった食べ物を、すごく美味しそうに食べている人を見て食べてみたら、意外と食べられた。
子どもたちと接していると、そういった場面によく遭遇する事があります。
その他にも、
- 「漢字が苦手だ」と言っている子と、漢字を使ったクイズに取り組んでみたら、楽しそうに考えられた。
- 検定試験の過去問をやってみたら、想像していたよりも点数が取れて、取り組む抵抗感が減った。
それだけ私たちは知らず知らずの間に、思い込みの中で生活しているのです。
では、学校に行きにくい子は、どのような思い込みを抱えているのでしょうか?
- 自分は何やっても上手く出来ない
- 一度やり始めた事を最後までやり遂げられない
- 自分は何の役にも立てていない
- ○○が出来ない自分には価値がない
- そんな自分は、学校に(家に)居場所がない
- 周りの人が(家族が)自分を否定的に見ているに違いない
話を聞いていると、こういった思い込みが抱えている子が多い様です。
そんな風に感じていたら、「よし!頑張ってみよう!」「なんとかなるだろう」「やるだけやってみよう」などとはなかなか思えないですよね・・・。
まさに「自分の身を守る事に一生懸命になっている状態」と言えるでしょう。
「思ったほど出来なくないな」とか「意外と大丈夫だな」という成功体験をする為には、
①「自分の身を守る事に一生懸命になっている状態」をほぐしてあげ、一歩を踏み出しやすくしてあげる
②まずは学校以外の事から成功体験をする
これら2つが効果的だと、今までの経験上感じています。
これまでの人生経験の中で出来上がった思い込みは、一朝一夕に変わる事は期待できません。
しかし、周りからの関わりを続けていくことで、少しずつ気持ちがほぐれ、成功体験を増やす事は十分に可能です。
大切なのは、「続ける」ことだと思っております。
詳しくはまた次回お伝えしていきますね。
最後までお読み頂きありがとうございました。
どうして大型連休明けは、学校を休みがち? ~認知論から対応を考える~①
どうして大型連休明けは、学校を休みがち? ~認知論から対応を考える~③
どうして大型連休明けは、学校を休みがち? ~認知論から対応を考える~➃
どうして大型連休明けは、学校を休みがち? ~認知論から対応を考える~⑤
どうして大型連休明けは、学校を休みがち? ~認知論から対応を考える~⑥
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