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発達障害支援から見る不登校支援とその関係とは?〜後編〜

こんにちは。不登校支援センターの横浜支部の庄子大貴です。

皆様、新時代「令和元年」明けましておめでとうございます。

10連休はどの様にお過ごしでしたでしょうか?日々の疲れをリフレッシュ出来ていれば幸いです。

さて、5月に入り連休を終えると学校や会社が始まりますね。私も長期休み明けはどうしてもエンジンが掛かり辛いですが、皆様は如何でしょうか?

また、人身事故や登校・出社拒否なども多くなる季節です。だからこそ、休み明け前後の心のケアはとても重要になります。身近な人や相談できる所で調整を図って頂けると幸いです。

今回は「発達障害支援から見る不登校支援とその関係とは?」の後編をお伝え致します。

「発達障害支援から見る不登校支援とその関係とは?」後編

前編をお読みで無い方は是非読んでいただくと、こちらの後編ブログがより分かりやすいかと思います。

発達障害支援から見る不登校支援とその関係とは?(前編)

前回、お伝えした5つの支援の在り方を振り替えさせて頂くと・・・

①細かいスケジュール管理

②電話を置かない

③いつでも休める仮眠室

④デスクを囲うパーテーション作り

⑤障害を仕事に活かす

についてでしたね。この5つのことはニューロダイバーシティ(脳の多様性)の方にだけ当てはることではなく、不登校の子どもに対しても当てはまることが言えます。

今回は不登校の子どもに対しての支援の在り方についてお伝え致します。

不登校になると何故発達障害を疑うのでしょう?

子どもが不登校になると「発達障害では無いか?」と仰られる方は少なくありません。

また、子ども自身も「自分は発達障害ではないか?」と疑い、ネット検索等を使い「発達障害に関する記事を読みました」や「ネット診断をしてみました」と発言する子どもも実際にいます。

では、どの様な行動や性格が発達障害ではないか?と思われるのかというと、

  • こだわりが強い、頑固
  • 考え方が極端
  • 周りの目が気になる、評価が気になる
  • 教室の中の居心地が悪い、神経質
  • 友達の会話について行けない、疎外感を感じる
  • 人の話を聴くことが苦手、ざわざわする
  • 勉強が嫌い、苦手で覚えることが出来ない
  • コミュニケーション障害(コミュ障) 等

が上げられます。皆さんの子どもも一つ以上は該当するのではないでしょうか?そして、これらが原因で学校に行くことが出来ない状態になり、不登校になった子どももいるのではないかと思います。

確かに、子どもがこの様な状態になると発達障害を疑いたくもなりますし、実際に診断を受けている方もいらっしゃると思います。

しかし、不登校の子どもは診断を受けなくとも、上記の様な感覚を感じやすいのです!

つまり、発達障害と診断されなくとも、学校に行けなくなる子どもは感覚過敏になりやすい状態になりやすい、ということです。

その為、発達障害の方への支援同様、不登校の子どもたちにも一人ひとりにあった環境づくりを意識する必要があります。

ここからは発達障害支援の5つの方法と比較しながら、不登校を支援する上での3つの方法をお伝え致します。

1.スモールステップの確認

1つ目は『スモールステップの確認』です。

これは前編でお伝えした①細かいスケジュール管理と比較した場合です。

不登校になる子どもはこだわりが強く、考え方が極端になりやすいです。

その為、目標を高く設定してしまう傾向にあります。親御さんとしても「今は出来ないんだから、目標を下げればいいのに・・・」と思われるのではないでしょうか?

しかし、子どもは目標を下げることを許してはいけないと思いやすく、結果的に「行けるか行けないか」で判断してしまうため、遅刻すらも出来ない状況になりやすいのです。

ここで意識させることは「今の自分が出来ることは何か?」であり、支援する側はこれを確認する中で、出来ることを積み重ねさせてあげることです。

これが「スモールステップの確認」になります。

実際のカウンセリングの中のスモールステップの確認では

  • 「制服を着ることが出来る?」
  • 「これに対してストレスがどれ位掛かるのか?」等

小さいことから確認し、一つひとつクリアにしていきます。

つまり、一人ひとりに合わせたスモールステップの計画表を作る中で、無理なく確実に積み重ねて行くことが大切になります。

2.安心出来る環境づくり

2つ目は『安心出来る環境づくり』です。

これは前編でお伝えした、②電話を置かない③いつでも休める仮眠室④デスクを囲うパーテーション作りと比較した場合です。

不登校の子どもにとって、

  • 人の目が気になる
  • 人が怖い 等

周りの環境に対する恐怖感や心配は人一倍大きい状態になっています。この様なときは「人の目」に対して感覚が過敏になっているため、

  • 周りはあなたのことなんて気にしてないよ
  • あなたのことを見ている人は居ないよ 等

励ましているつもりの言葉が余計に気にするようになります。その為、支援する側が意識することは「安心な環境」をつくることです。

つまり、ご家庭内で子どもが“安心”だと思える環境を整理することで、子ども自身が「外に出ても大丈夫!」と感じられる環境づくりを心掛けることがとても大切になります。

この安心感が学校へ向かうための第一歩へと繋がります。

3.ネガティブ思考からポジティブ思考への変換

3つ目は『ネガティブ思考からポジティブ思考への変換』です。

これは前編でお伝えした⑤障害を仕事に活かすと比較した場合です。

「発達障害者」という言葉を「脳の多様性がある人」と変換してみると皆さんはどの様に受け取りますでしょうか?

私はこの言葉を聴いたとき

  • 「可能性がある人」
  • 「特別な能力がある人」

というポジティブなイメージとして受け取ることが出来ました。

この様に、ネガティブ思考からポジティブ思考に変換することで、そのイメージを180度変えることが出来ます。

また、支援する側が不登校の子どもに変換言葉で伝えることは伝える側も伝えられる側も前向きな気持ちに感じられるようになります。

しかし、不登校の子どもが家に長く居る状況が続くと、どうしても子どもの良くない部分が目立ってしまったり良い所が分からなくなったりする傾向が強く見られます。

そのネガティブなイメージに対して、親御さんは子どもの良くないところを直さなければいけないと「変えなければいけない」と思われるかと思います。でも、変わることをイメージするのは難しいですよね?

つまり、「変える」ことを意識するのではなく、もともとの素材を「活かす」ことを意識して支援する必要があります。

これは子どもだけではなく親御さんに自身にも大切なキーワードです。

不登校支援に大切なこと、それは「整理」と「励まし」です

如何だったでしょうか?今回の3点をまとめると・・・

不登校支援をする上で大切なことは「整理」と「励まし」になります。

◆「整理」は・・・

子どもの環境や家庭内の環境を把握した上で、子どもが安心出来る空間をつくるために必要となります。

◆「励まし」は・・・

子どもがネガティブ思考になりやすいからこそ、ポジティブ思考に変換することで、自己肯定感へ繋げるために必要となります。

不登校支援センターでは学校に行けるようになることが最終的なゴールでは無いと考えております。これは最近の社会問題にもなっている「大人のひきこもり」にも通じると感じております。

皆さんの子どもの良い所はどこで、これから社会へ出ても強みになるものは何だと思いますか?

私達、不登校支援センターのカウンセリングは「整理」と「励まし」を皆さんに意識して頂く中で、子どもの「活かし方」を支援させて頂いております。

今回のブログをお読み頂く中で、思い当たる部分があった方は初回無料面談(50分)にお越し頂けると幸いです。心よりお待ちしております。

発達障害支援から見る不登校支援とその関係とは?(前編)

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