【単に制限しては危険!?】休日のゲームやスマホ・パソコンなどの娯楽の制限について
皆さん、こんにちは。不登校支援センター福岡支部の永島です。
今年(2019年)のゴールデンウィークは10連休でしたね!とてもすばらしいです。中には「そんなに休みは無いです・・・」という方もいらっしゃったと思います。
学校が大好きな子は「そんなにたくさん休みがあるなんてつまらない!」と言い出しそうですし、仕事に生きがいを見出している人の中には、「そんなに休みがあってもすること無いなぁ・・・」と思う方もいらっしゃるでしょう。
そのときの状況や、その人の性質によって、10連休に対する考え方は異なってくると思います。
さて、今回のお話は「不登校支援における休みの過ごし方」というテーマでお話ししていきたいと思います。
それに付随して娯楽(ゲームやスマホ)についてもお話ししていきます。
「不登校支援における休みの過ごし方」まずは、娯楽について
よく親御様から相談されることのひとつに、
「『ゲーム』や『スマホ』などの使用を制限した方が良いのでしょうか?」
というものがあります。
ゲームやスマホのしすぎで「引きこもり」になるのではないかと心配になり、使用を制限した方が良いのでは、と考えられる親御様もよくいらっしゃいます。
中には「ゲームを取り上げると暴れるんです・・・」という状態になることも。(ちなみに、暴れるという行動をとるのは、性別に関係無く発生します。)
やはり、ゲームやスマホ・パソコンなどの娯楽は制限した方が良いのでしょうか?
実際のカウンセリングの事例から考えますと、制限しない方が良いケースの方が多いです。
制限した方が良いというケースはあまりありませんが、制限をしても良いというケースもよくあります。
言葉が少しややこしいかもしれませんね。
ゲームを制限してても良いケースというのは、かなり限定的で、
- 元々制限していることが通常の家庭のルールである
- 子どもが娯楽を制限されることにストレスをあまり感じない
この2点が特に大事です。
しかし、「娯楽を制限すると子どもが暴れる」という状態であれば、制限することによって不登校状態の改善はかなり遠ざかる可能性があります。
なぜかというと・・・
「学校に行けないこと」に対するストレスとの戦いから、「娯楽を制限されること」に対するストレスとの戦いになってしまい、学校に対する意識が遠ざかる(無くなる)ことの方が多いからです。
娯楽を無制限にすることが正しい行動か?と言われると、それだけでは足りません。
単純に無制限にするだけでは、多くの親御様が感じている通り、ゲームやスマホに熱中するあまり「引きこもり」になってしまう可能性もあるからです。
娯楽を無制限にし、好きなように過ごさせることで、心のリフレッシュをし、「よし、また頑張ろう!!」となれることを想像する方もいらっしゃるかもしれませんし、実際にそういう方もいらっしゃると思います。
しかし、不登校状態になってしまう子どもの多くは、
「よし、また頑張ろう!!」
- 「・・・でも無理だろうなぁ」
- 「・・・嫌だなぁ」
- 「・・・怖いなぁ」
となってしまうことの方が多いのです。
例えば、お仕事をしている方の場合・・・
金曜日の午後に、仕事でトラブル発生!
- 自分でなんとかしなければならないけれど、その問題を自分の力では解決できる気がしない・・・。
- 周りに助けを求めようにも、みんなそれぞれで忙しそうで支援を求めることができない。
- しかし、この問題を来週には必ず解決しなければならない・・・。
- そして、会社の規則上、土日は休まなければならない。
このような状態にある社会人が、土日を迎え、娯楽を無制限に楽しんで過ごしたところで、月曜日に気持ちが楽になって出勤する、ということは難しいと感じられる人もいますし、土日もトラブルのことが気になって休まらないかもしれません。
では、月曜日に「よし!頑張ろう!」という前向きな気持ちで出勤できるようになるには、どのような土日の過ごし方があるでしょうか?
この土日の休みの間に、
- トラブルの解決方法や対処方法を思いつくことができる
- トラブルの解決方法や対処方法を身につけることができる
そうすると、月曜日の出勤に対してある程度、前向きになれることが多いと思います。
休むだけで「よし、頑張ろう!」となって前向きになれるのは、元々問題を乗り越える力を持っている人です。もし、そうでない場合は、「問題を乗り越える力」を身につける必要があります。
適切な休みの過ごし方とは?
娯楽を無制限にし、好きなように過ごして心をリフレッシュする、ということはメンタルケアとしてはとても大事なことです。
しかし、抱えている問題・課題の質によっては、休んでいても休めていない状態になってしまうことがあります。その場合の娯楽は心のリフレッシュというよりは、ただの逃避にしかなりません。
「お酒を飲んでストレス発散!」といったところで、仕事(問題・課題)が解決することはありません。それらを解決しない限り、ストレスはまた降りかかってきます。
「よし、頑張ろう!」と前向きになれるような力や知識を身につけるということが必要です。
例えば不登校の場合、休んでいる間にそれができていないと復学は難しく、たとえできたとしてもまた同じ状態に戻ってしまいます。
不登校の改善に関するまとめ
休みの過ごし方は
- 学校生活のストレスがない
- 娯楽制限のストレスがない
という、かかるストレスが少ない状態を利用し、
その子自身が抱える問題・課題を解決する力や知識を身につける
ということになります。
不登校支援センターではカウンセリングを通してその子自身が抱える問題・課題を見出し、コーチングを経て解決する力や知識を身につけていくことを全力で支援していきます。
長い休みはゴールデンウィークだけでなく、夏休み、冬休み、春休みなどもあります。
それらの過ごし方を少しでも子どもが前向きになれるように活用したい方は、是非、専門機関にご相談ください。
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