新学期「早く慣れなくちゃ」と思ったときに知っておきたい考え方~その2~
こんにちは。不登校支援センター名古屋支部の伊藤みゆきです。
前回のブログでは、新生活になれるためには、ホップ・ステップ・ジャンプというお話をしました。
4月はいわば ホップ の時。まずは「新しい」をリサーチしていくことがポイントでしたね。
さて、今回は ステップ 以降についてのお話です。
ホップの「リサーチ」の後は、ステップの「試運転」
リサーチの次は、試運転をしっかりすることです。文字通り、お試し運転です。
ここでのポイントはズバリ! トライ&エラー です。
カウンセリングに来ている子たちに「試運転って何のためにすると思う?」と質問をしたら、いろいろな答えが返ってきました。
- 事故を起こさないようにするため
- 本番でちゃんと動くかどうか調べるため
- 不具合が出たら修正するため
- 緊急時の対応を訓練するため
いろいろな「試運転」をイメージしながら話してもらったので、言葉は様々ですが、共通する考え方となるのが、不具合(エラー)が出たら、それについて対応・対処(トライ)する、ということになります。
トライ&エラーで 対応する力(コーピング)を身につけよう
もちろん、エラーが出なければ、それはそれで良しなのでしょうけれど、それだけだとエラーが出たときに思った以上にストレスがかかったり、それによって動きが止まってしまうこともありますよね。
そうならないように、しっかり試運転をすることで、エラーを次のトライに結び付けて、対応する力を身につける機会にしていきたいですね。
極端な言い方にはなりますが、試運転はあくまでお試し。
お試しだからこそむしろ
- 「当然エラーは出るよね」
- 「エラーがちゃんと出てくれた」
という姿勢くらいがちょうど良いと考えて過ごしていきましょう。
5月は「慣れる」手前の「馴染む」とき
最後にもうひとつ、お話させてくださいね。
「5月に試運転なんて、のんびりしすぎじゃない?」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。
確かに5月の連休が明けると新学期も始まって1ヶ月、時間はそれなりに経過しています。
それと同時に5月の連休明けの初動は、親御さんにとって気になる時期ですよね。
実際に、4月以上に緊張感を高めてしまう子も少なくありません。
今年は特に10連休。気にならないはずがないというのが本音ではないでしょうか。
だからこそ「試運転」なんです。
実は5月というのは気持ちの面ではまだまだ「日常」になりづらい時期です。体育祭や球技大会、修学旅行など、先に控えるイベント事に向けての動きも多い季節のため、「非日常」な時間も多くあります
「慣れる」というのは能動的なイメージが強く、ストレスもかかりやすい行動です。
非日常のなかでそれをするのもやはり簡単ではありません。
ですから、5月は「馴染む」くらいがちょうどいいと思います。「馴染む」はどちらかというと受動的なイメージです。
ほんの少しの言葉の違いですが、少し意識するだけで、ホップ・ステップ・ジャンプの最後のジャンプ(慣れる)が比較的ラクにできるようになりますよ。
新学期「早く慣れなくちゃ」と思ったときに知っておきたい考え方~その1~
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