登校を再開したら不登校は解決?~登校を始めた後で確認していきたい2つのポイント~
こんにちは。不登校支援センター東京支部の椎名愛理です。
新学期というタイミングで学校に向かった子どもたちとお会いすると、新しい環境に慣れようと意気込んだり、学校の中に自分の居場所を作ろうと、とても意識しているように感じます。
また、始業式までは
- 新しいクラスはどのようなクラスなのか
- 担任の先生はだれなのか
- 授業はどれくらい難しくなっているのか
など不安を多く持っていますが、想像していた学校との違いや、以前登校していた際の学校との変化などを少しずつ受け入れている時期でもあります。
今回はこのような登校を再開した時期と、その後のポイントについてお話ししたいと思います。
登校を再開した時期と、その後のポイントについて
子どもの不登校の様子をずっと見てきた親御さんにとって、子どもが登校を再開するという変化は、大きな喜びと安堵感を生みますね。
早く学校に戻って欲しいというお気持ちから、カウンセリングの中で「みんなどのように登校を再開するのでしょうか?」というご質問をいただく事が多くあります。
登校を再開する姿は子どもによって様々です。
- 保健室登校から再開する子
- いきなりクラスに戻る子
- 最初は図書室で自習から始める子
- 午前中だけ、午後だけなど、時間を決めて登校する子
など、学校との距離の縮め方は十人十色です。
しかし、どの子どもにも共通するポイントが2つあります。
どの子どもにも共通する2つのポイント
1つ目は登校を再開しつつ、不安や緊張と戦っているということです。
学校に通い始めると、一見子どもが抱えていた悩みや葛藤などが解消されたように見えるでしょう。
しかし実際は、心の奥底に不登校の当初感じていた「やりづらさ」や「もやもや」した気持ちを抱きつつ登校しているという場合も多くあるのです。
一度不登校という行動でストレスに対処をした子どもは、その後同じ様にストレスを感じた際、
- 「学校にいかない」
- 「何かしらの行動を止める(例えば習い事をやめるなど)」
という方法でストレス処理をしようとします。
つまり、登校を再開し学校生活を始めながら、今までのストレス対処の手段以外の手立てを考えていく、又は身に着けていくことが、今後の学校生活を気持ちよく過ごすためにとても大切になります。
二つ目は、登校を再開した時期というのは、ストレス値が高くなるという事です。
大人でも、長期休暇明けの仕事は腰が重いですよね。
子どもも同じです。
久々の登校に際し、様々な心配事や不安がでてきます。
- 学校に戻ったら、友達からなんと言われるだろう
- 先生は怒っていないかな
- 勉強についていけるだろうか
- また体調が悪くなるかもしれない 等々・・・
この点からも、登校を再開した時期だからこそ、
登校開始前に感じていた不安と実際に学校に行ってから感じた気持ちは同じなのか?
どのような違いがあったのか?
など、子どもの気持ちの変化を見ていく必要性があるのです。
「うちの子は学校に行き始めたけれど、どのような気持ちなのだろう?」
など疑問に思われたら、一度私たちカウンセラーと一緒に子どもの心情や状態を考えてみませんか?
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