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「勉強する(学校に行く)意味がない」と言う子どもへの対応方法とは?

皆さん、こんにちは。不登校支援センター福岡支部の永島です。

新年度の生活はいかがでしょうか?

新しい生活がはじまり、人間関係で躓く子どもも多いですが、学校と言えば「勉強」と思う方もいらっしゃると思います。そして、その勉強で躓く子どもも多いのでは無いでしょうか。

勉強で躓いている子どもの中には、

「勉強する意味がわからない」

と言い出す子どももいます。

同じように学校生活で躓く子どもからは、

「学校に行く意味がない(意味がわからない)」

などが、よく聞かれることもあるのではないでしょうか。

今回は、子どもがこのような言葉を発してきたときの適切な対応方法についてお話ししたいと思います。

まず気をつけて欲しいこととは?

最初に気にして欲しいことは、

その言葉、そのままの意味で捉えるべきかどうか?

ということです。

もし、言葉の通りに捕らえてしまった場合、次の対応としては「勉強すること(学校に行くこと)の意味を諭す」ということになると思います。

しかし、意味を諭して

  • 「そうか、じゃあ勉強頑張らないと!」
  • 「そうか、じゃあ学校に行かないと!」

となることは、ほとんど無いのではないでしょうか。

おそらく、「その意味だったら自分には当てはまらない。」などのようなことを言ってきたり、沈黙してしまったりが多いと考えられます。

親御様としては、そういった子どもの反応をみると「子どもはわかってくれない。」と感じてしまうのではないでしょうか。

誰がどんな状況で発した言葉でしょうか?

次に、その言葉を発するに至った背景をちょっと考えてみてもらいたいと思います。

例えば・・・

小学校低学年の子で、学校に行くことは苦ではないものの、宿題をすることにいまいち乗り気でない。そんな子どもが「勉強って何のためにするの?」と、質問してきた場合。

それは、純粋に「勉強する」ということに対して疑問を持っている可能性はあると思います。

しかし、中学生や高校生になって、今までずっと勉強してきた(学校に通ってきた)にも関わらず、「勉強する意味がわからない。」などと言ってきた場合はどうでしょう?

もちろん「勉強する(学校に行く)ことの意味」について疑問を持ち始めてきた、ということはあると思いますが、この場合、今までそのようなことを深く考えることも無かったのに、そう考えるに至った背景があります。

勉強すること、学校に行くことの意味を考える背景とは?

※ここからの記載は、あくまでも多いと感じる一例としてであり、全てのケースに当てはまることではありません。

実は冒頭でも「躓き」という表現をしていますが、多くの場合が、勉強すること・学校に行くことに苦しさを感じ始めたという可能性が非常に高いです。

そして、その苦しさから逃れたいと感じるようになり、逃れるための行動をとり始めます。それが、勉強しない、学校に行かないという行動として現れます。

ただ、実際は

  • 「勉強すること、学校に行くことの大切さを知っている」
  • 「勉強すること、学校に行くことをしっかりとやっていけるようになりたいと思っている」

という気持ちがあるので、ただ逃れるだけでは、罪悪感を感じてしまいます。

その罪悪感によるストレスを対処するために、

「意味がない」

という捉え方をし、勉強しないこと、学校に行かないことを正当化しようとすることがあります。

これは心理学でいう『防衛機制』の一種で、ストレスから逃れるための防衛反応になります。※防衛機制についての説明はここでは割愛させていただきます。

適切な対応方法とは?

上記のことを考えたときに、「勉強すること、学校に行くことの意味を諭す」ということが、効果が無いことは想像しやすいかと思います。

しかし、「勉強しないこと、学校に行かないことを容認する」ということも、実は効果が無いことがほとんどです。

なぜかと言いますと、先ほどにもお話ししましたように、

  • 「勉強すること、学校に行くことの大切さを知っている」
  • 「勉強すること、学校に行くことをしっかりとやっていけるようになりたいと思っている」

という気持ちが子どもの中にはあるからです。

なので、「勉強しないこと、学校に行かないことを容認する」という対応では、

勉強しない時間、学校に行かない時間が増していくことで、緩やかに罪悪感というストレスが積み重なっていき、状況が悪化する可能性があります。

  • 勉強しない・学校に行かないことでもストレスがたまる
  • 勉強する・学校に行くことでもストレスがたまる

という、ストレスから抜け出せない状態になってしまいます。

では、どういう対応が望ましいのか?

その子どもが、勉強すること、学校に行くことのどういうところに苦しさを感じてしまっているのかについてを知っていくことです。

今まで相談にきた子どものケースとしては、

  • 『高すぎるハードル』
  • 『気にしすぎる真面目さ』
  • 『影響を受けやすい感受性』
  • 『苦手意識』

など、様々な要因がありました。

これらを知り、苦しさを感じている要因に対してサポートをしていくことが大切です。

最後に

  • 「勉強する意味がわからない」
  • 「学校に行く意味がない」

などと話している子どもに対しては、まずはその背景を知り、何に対して苦しさ、やりにくさを感じているのかを聴いていくことが大切です。

しかし、その要因は子ども自身も正確な言葉で把握していることは少なく、わかりにくいと思います。また、わかったとしても、その対応方法は子どもそれぞれで異なってきますし、子ども自身ができないと思い込んでしまっていることも多くあります。

どんな場合でも、子どもに寄り添って話を聞き、上手くいくようなサポートをしていくことが、不登校問題解決のために大切な対応方法になります。

子どもの対応方法について、もっと詳しく知りたい方や、わからないと感じる方は、是非お早めに不登校支援センターにご相談ください。

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