「自分はだめ人間・・・」自己否定感情の強いA君が自信を取り戻した方法とは?①
こんにちは。不登校支援センターです。
こちらは過去記事となります。皆様の日々のかかわりのご参考になれば幸いです。
本日から二回に渡り、自分に自信が持てない高校生のA君がどのように自信を取り戻し、不登校を克服したかについて、お話しをしていきたいと思います。
不登校支援センターに来た当初のA君がどんな子どもだったのか?
不登校状態の子どもは、自分のことをだめな人間だと、自己否定感情が強いことが多いです。
A君も、初めてセンターに連れられてきたときはそのような状態でした。
A君の話を聞いてると、
- 「学校に行けていない自分はダメなやつだ」
- 「自分に友達なんかできるわけない」
- 「自分なんてどうでもいい」
- 「あの子はうまくできるけど、自分にはできるわけない」
そんな自己否定的な発言が多かったのです。
親御さんも、
「家でも自分と他人を比べていつも悲観的になっていて・・・」
ととても心配そうなご様子でした。
しかしA君は数ヶ月のカウンセリングの後、徐々に自信を取り戻します。
「自分自身で転校先を決め、現在ではその学校で友達と楽しく過ごしている」
と先日報告してくれました。
それでは、A君の数ヶ月のカウンセリングのプロセスと、A君の変化について、お話していきたいと思います。
まずA君が感じていることをそのまま受け止める!
A君が「自分をダメなやつだと思う」と言った時、周りの人はどうしても「そんなことないよ!」と返したくなると思います。
それが悪いわけではないのですが、A君はこれまでいろんな人と同じようなやり取りをしてきたんだろうな、とその時感じたのです。
そこで、カウンセリングではA君に
「自分をダメだと思うんだね。それっていつ頃からそう思うようになったの?そんなに長い間だったら、A君きっと辛かっただろうね。」
と一度A君の感情をマイナスのまま受け止めるようにしました。
そのようなやり取りが数回続きました。そうすると徐々に、カウンセラーとA君との信頼関係が強くなっていったように思います。
A君からも徐々に「どうしたらいいと思う?」と改善策を考える発言が増えていきました。
この時に私が意識していたのが、
「この人だったら自分の気持ちをわかってもらえそう。どうしたらいいか相談してみよう」
と思ってもらうことでした。
そしてはじめのカウンセリングから二ヶ月ほどして、A君に自信を取り戻してもらう支援にとりかかっていきました。
それから一ヶ月ほどでA君は再び学校に戻っていきました。
親御さんにも試してほしいこととは?
A君とのカウンセリングの中で一番大事だったのは、やはり
A君のマイナスな感情をプラスに変えることはせず、誰かにマイナスのまま受け止めてもらえたこと
だったと思います。
この段階を踏んで、A君はようやく改善策を考え、周囲の人からの励ましにも少しずつ目がいくようになるという段階に進んでいきました。
まずは自己否定をそのまま受け止め、容認するということが大切であるのは、A君だけではなく自己否定感情の強い子どもに対して、多く該当するかもしれません。
A君の場合は自信を取り戻していくまで数ヶ月間でした。しかしこれはあくまで一例で、子どもによってどのくらいの期間がかかるのかは様々です。
次回は、A君が具体的にどのように自分に自信を取り戻していったかお話したいと思います。
センターに初めて来られる親御さんは子どもが自己否定感情が強いとお話しされる方が大勢いらっしゃいます。
カウンセラーと一緒に少しずつ自信を取り戻していきましょう。
まずは初回の無料面談で子どもの様子をお伝えくださいね。
「自分はだめ人間・・・」自己否定感情の強いA君が自信を取り戻した方法とは?②
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