改めて学校に行く!そんな「きっかけ」の作り方とは?
こんにちは、不登校支援センター横浜支部の安則芳郎です。
いよいよ新学年・新学期がスタートする時期をむかえ、親御さんとしても子どもの状況によって一喜一憂することがあったのではないでしょうか。
- 学校に行けた子
- 学校に行けなかった子
- 最初は行ったけれどもいよいよ疲れが見え始めている子・・・などなど。
それぞれの状況によっても思いは異なることかと思います。
今回は上記のような状況を鑑み、改めて学校に行く「きっかけ」について考えていきたいと思います。
新学年・新学期は学校に行く大きなきっかけとなるが・・・
確かにこの時期、新しい環境を迎えることで気持ちがリセットされる感覚になり「新たな気持ちで頑張ろう!」と思う子が多いといえます。
そのため春休みなども利用して様々な試行錯誤をし、何とか4月からのスタートに向けて頑張った子もいることでしょう。その結果、スムーズな新学年を迎えることができていればとても喜ばしいことです。
では逆に、今この時期に学校へ行くことが出来なかったとしたら、全てをあきらめるしかないのでしょうか?
きっかけは自らの考え方次第で作っていける
とある子の例を挙げて考えてみましょう。
中学1年生の女の子Aさんは、新学期を迎えたその日、学校に行くことが出来ませんでした。
Aさん曰く「どうして休んでいたの?」など聞かれることが嫌で、学校へ行きたくないと思ったそうです。
確かにこれは多くの子どもがハードルと感じていることでもあり、学校に行きたくなくなる理由の一つとしてよく挙げられることでもあります。
ところが・・・
Aさんと話を進めていくと「けど誰からも声をかけられない状況も嫌だ」と言うのです。
「誰からも何も声をかけられないくらいなら、どうして休んでいたのか聞かれた方がまだマシ」といったところでしょうか。
そして翌週の月曜日、「ちょうど週明けだし」という理由で学校に行ったのです。
2人くらいからは「どうして休んでいたの?」と声をかけられたそうですが、それ以外の人からは「久しぶり~」程度の挨拶だったそうです。
Aさんにとってはちょうどいい位のクラスの対応だったと言えるのかもしれません。
これは極端な例かもしれませんが、「誰かから声をかけられる状況が嫌」と捉えていたことが、カウンセリングで話を進めていくことによって、あるいは心理状態の変化によって「誰かから声をかけられた方がマシ」といった捉え方に変わっていった事例です。
また、「ちょうど週明けだし」という理由も学校に行くきっかけになることがあります。逆に「今日は金曜日で、今日行けば明日は休みだし」という理由で週末を狙って登校する子もいたりします。
要するに・・・
「どんな理由でも捉え方によっては学校に行くきっかけになりえる」ということです。
新しいクラスに親しい友達がいない状況であっても、「自分はコミュニケーションが得意なタイプではないし、関わりたくない人と一緒にいるくらいなら一人の時間が持てるし、ちょうどいい」という理由で休まず登校している子もいます。
クラスにうるさい子がいて、当時は嫌がっていたけれど「あいつらは子どもっぽいな、自分の方が大人だな」という思いを持つことで復学していった子もいます。
新学期に学校に行けなかったとしても
もちろん、「行かない理由」を「行く理由」にすぐに変えていくことは難しいかもしれません。
ですが、
- その子の話をよく聴き状態を把握していくこと
- 捉え方の「癖」を見直していくこと
これがまずは大切な事と言えるかと思います。
新学期を向かえたこの時期にたとえ学校に行けていなかったとしても決して諦めることはありませんし、次のきっかけ作りをご家族の皆さんとともに考え、サポートしていきたいと思います。
他にも「環境の変化を味方につけるために大切なこと」について以下のブログも参考にしてみて頂ければ幸いです。
>>お金の報酬じゃなくて心の報酬〜環境の変化を味方にする心の報酬3種類〜<<(2018.03.26掲載のブログ)
それでは本日はこの辺で。
関連ワード: 休んでいた理由 , 周りの目 , 新しい環境 , 新しい考え方 , 環境の変化 , 社会性 , 考えの変化 , 自己分析 , 適応力