不登校解決現場レポート

自主的な選択と他者が決めた選択の違いとは?

こんにちは。不登校支援センター東京支部の椎名愛理です。

突然ですが、皆さんは二者択一を迫られ、片方を選択した結果、後悔した事はありますか?

私はあります。(きっと皆さんも沢山経験されていますよね・・・)

先週、家族と外出した時の事です。

お昼をタイ料理にするか、イタリアンにするか迷いました。

私はパクチーが大好きです。

パクチーが食べられる機会というと、エスニック料理屋さんに行く時くらいです。

せっかくの機会なので、パクチーたっぷりのフォーを食べようか。

しかし、近くにあるイタリアンレストランの窯焼きマルゲリータピザも捨てがたい。

どちらも来店したことがあり、おいしい事は間違いない・・・。

迷っていると、家族が「イタリアンの方が空いているから、今日はピザにしよう!」と提案し、その日はピザランチとなりました。

焼き立てのピザはおいしかったですし、店内は空いていて居心地もよく、何も不満はありませんでした。

しかし、食事を終えて帰宅途中、タイ料理屋さんの前を通ると『やっぱりフォーを食べればよかった』という思いがよぎりました。

美味しいイタリアンだったのに、なぜ私は『タイ料理にすればよかった』と後悔したのでしょう?

エスニック料理が大好きで、パクチーに相当な執着心があるためでしょうか・・・。

勿論、それもあります。しかし、本当の理由は・・・

『イタリアンにすると決めたのが、自分ではなかったから』です。

もしも、自分で「今日はイタリアン」と決めたのならば、食べ終わってから「やっぱりタイ料理にすればよかった」と思ったとしても、ここまで記憶に残るほど後悔しなかったでしょう。

なぜならば、『後悔する結果を選択したのは、自分自身。後悔を感じ続けても、自分を責めるだけだから』です。

誰でも、自分で自分を責め、「ああすればよかった」「こうしておけば、こんな気持ちにならなかった」と思い続ける事は避けたいですよね。

それに、もし自分の選択の結果を後悔したとしても、その後悔をばねにして、『次はもう片方を選択しよう』や『今度からはこうしよう』といったように、未来に対する糧とするのではないでしょうか。

しかし、後悔する選択をしたのが、第三者だったらどうでしょう?

  • 『あの人がこんな選択をしなければ、私は後悔しなかったのに』
  • 『あの人の選択が悪かったから、今自分がこんな思いをしているのだ』

こんな風に、他人を責め、選択の結果感じた後悔を人のせいにしてしまうのではないでしょうか。

『誰が下した選択なのか』という視点

この『誰が下した選択なのか』という視点は、子どもとの生活の中でも大切なポイントです。

例えば、来年受験生になる子どもを抱えているご家庭のお話しです。

子どもが目の前で「A学校にするか、B学校にするか」と迷っているとしましょう。学力や、立地条件、学費面など、二者択一に至るまでに様々な比較項目がありますね。

子どもがもし、「お母さん、お父さん、どちらの学校にすればいいかなぁ?」と選択を求めてきたら、どうでしょう?

親御さんの心の中は、

  • 「悩んでいる子どもの力になってあげたい」
  • 「先人の知恵として意見を授けたい」
  • 「子どもを思っている気持ちを伝えたい」

と沢山の思いがあるのだと思います。

つい、

「あなたの成績ならA学校の方が手堅いわね」

「Bは通学に時間がかかるから疲れてしまうんじゃないの?」など、

どちらか片方を案に示して、

「こうで、こうで、こうだから、こちらの方がいいんじゃない?」

と、答えを出してしまいたくなりませんか?

「A学校の方がいい」と親御さんが選択し、結果子どもがA学校に進学したとしましょう。

もしも、進学先で学校生活に不満や不安が現れたら、子どもはどう思うのでしょうか?

「お母さんがA学校の方がいいと言うから来てみたけど、想像と違った」

「B学校に行っていればもっと楽しかったのに」

と、選択した結果の責任を、親御さんに預けてくるのではないでしょうか。

もしも子どもが自分自身で、学力や環境などを考えたうえでA学校に進学したならば、結果想像していたような学校生活ではなかったとしても、その時は自分の選択を自分で受け入れればいいのです。

しかし、『自分ではない他者』が与えた選択の結果、不満を感じた場合・・・

  • その結果に至るまでに下した判断や決断を振り返り自分を見つめ直す
  • そこから「次はこうしよう」と学ぶ

このような子どもの成長に繋がる機会は得られなくなるのではないでしょうか。

最後に…

子どももいずれ大きくなり、社会にでます。

社会では(学校生活においても)自分で選択した結果には、自分で責任を持たなくてはなりません。

また選択の結果、間違ったことをしてしまったとしたら、その間違いから気づきを得て、今後の考え方や行動を変えるチャンスがあるのです。

では具体的に、どのように子どもに「自主的な選択」や「自分で考えること」を任せていったらいいか。

もし迷った時は、私たちカウンセラーに相談してみませんか?

いっしょに子どもの自立を考えていきましょう。

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