不登校克服~苦しみや悲しみを乗り越えるために必要なこと①~
こんにちは、不登校支援センター横浜支部の安則芳郎です。
突然ですが、感情には
- 「本物の感情」
- 「ニセモノの感情」
という2つがあるということをご存知でしょうか?
心理学における一つの理論「交流分析」の中では、
本物の感情とは
- 喜び
- 悲しみ
- 怒り
- 恐れ
上記の4つしかないと言われ、それ以外の感情はいわば、「ニセモノの感情」(代用感情あるいはラケット感情と呼ばれます)と捉えることがあります。
この事について少し話を掘り下げ、具体的に考えていきましょう。
幼い頃の経験で培ってきた代理感情=ラケット感情
私たちは皆、幼い頃に感情の使い方を学び、それは大人になってからも同じような局面で繰り返されるといわれます。
例えば・・・
【幼少期「虫」が大の苦手で怖がっている男の子のケース】
この男の子に対して、周囲が「男の子でしょ、虫なんて怖がらないの」と言ったことで、この男の子が「恐れ」という感情を抑圧し、別の感情で置き換えた(例えば「へらへら笑い」をすることに置き換えた)としましょう。
すると、本物の感情である「恐れ」を覆い隠すような形で「へらへら笑い」が代理感情=ラケット感情として表出するといった具合です。
大人になってからも「恐れ」を感じることは良くないことだというインプットがあるが故、本来「恐れる」ような場面でも「へらへら笑い」という形で表出するのが習慣化されるということもありえます。
【悲しい出来事にイライラを爆発させるA君のケース】
A君は、お友達と一緒に映画を見に行くのを楽しみにしていたのに、突然そのお友達が映画にいけなくなってしまいました。するとA君はダダをこねてイライラを爆発させていました。
この場合、本来はお友達と一緒に映画を見に行くことが出来なくなった「悲しみ」が本物の感情のはずなのに、「イライラ」が代理感情となって表れているとも見て取ることが出来ます。
幼い頃、「悲しい」ときに「イライラをぶつける」事でうまくいったという経験があったりすると、「悲しいときはイライラをぶつければなんとかなる」といった、やや不適切な感情表現を続けてしまうことにもなります。
しかしやっかいなことに、人生においてはこの代理感情=ラケット感情によってだけではその場をやりくりできない、あるいはストレスを解消できないケースがとても多く存在するということです。
友人関係の中で深く傷ついた経験など
学校に行くことを困難としている子どものケースでは、クラスにおける友人関係で深く傷つき、苦しみや悲しさを抱えているということも多くあります。
もしかしたら今現在、そういった子どもは代理感情で何とか毎日をやりくりしているかもしれません。
苦しみや悲しみを「ゲームでごまかす」や「無力感」といった形で表出するなど・・・。
しかし、代理感情で気持ちを表出しても
- どこかモヤモヤする感覚を覚えてすっきりしない。
- 学校に向かおうとすると何故か体が重くなる、頭が痛くなる 等
こういったことも起こり得ます。
このような事例についてはどのようなアプローチが有効であるのか。
次回のブログでは、本論である「苦しみや悲しみを乗り越えるために必要なこと」について詳しく触れていきたいと思います。
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