【事例】自己否定を繰り返していた中学1年生の女子が自信を持って再登校に向かったワケとは?
こんにちは。不登校支援センターです。
こちらは過去記事となります。皆様の日々のかかわりのご参考になれば幸いです。
まだまだ寒い日が続きますね。朝布団から出ることが何よりの試練になっています・・・。
本日は、私がカウンセリングを担当している中学1年生のAちゃんの事例をご紹介したいと思います。
カウンセリングをしていると、
- 「自分はなにもできない」
- 「これができても他にももっと上手に出来る子いるし」
- 「長所なんてない」
- 「欠点ばかり目にとまる」
- 「私は○○なところがだめだから・・・」
と話す子どもは少なくありません。
私が担当している中学1年生のAちゃんも最初はそのような言葉を発する子でした。
具体的には、
- 「どうせ私なんて」
- 「いいところなんてひとつもない」
- 「私はこれができないから」
- 「なんのために生きているの?」等
私はそのような中学1年生Aちゃんの発言にじっくり耳を傾けている中で、分かったことがありました。
中学1年生Aちゃんは基本的に他人のよいところにとてもよく気がつく子です。しかし、その相手の長所と自分の短所を比較しては、自己否定を繰り返すといったサイクルが起きていたのです。
そのため、なにをしても「どうせほかの人のほうができるし・・」と思ってしまい、せっかく自分ができている部分があってもそこに目を向けることができない状態でした。
私はそのことを、非常にもったいないと感じました。しかし、それを伝えてもおそらくAちゃんは謙遜してしまい、また何かと自分と比較して自己否定を繰り返してしまうと感じました。
そこで私は中学1年生のAちゃんに心理検査を実施しました。
そして実施した心理検査の結果を見ながら、中学1年生のAちゃんのよい部分を伝えていきました。
具体的には
- 周りにとても配慮ができて相手の迷惑もきちんと考えることができる
- 思いやりがあって、他人のいいところにすぐに気がつくところ
- 相手のミスも寛容的に受け入れられるところ
- 喜びや悩みを相手と共有することが得意なところ
- 相手からの相談に親身になって聞くところ
などです。
中学1年生のAちゃんは最初「え~そんなことないよ~!」と少し照れたように笑っていました。
その後も、私はカウンセリングの中で、Aちゃんのいいなと思うところをその都度、繰り返し伝えていきました。最初は「そんなことないよ~!」と言っていたAちゃんでしたが、次第に「えへへへ」と自分自身のよい部分を、否定することがなくなってきました。
すると、ある日カウンセリングのときにAちゃんからこんな発言がでてきました。
「最近○○ができるようになったんだよね。これは自分を褒めたいって思ったわ!」
これには親御さんも私も驚きました。
今までは「何をしてもダメ・・・」のベクトルで自分を評価することが癖になっていた中学1年生のAちゃんが、自分を肯定的にとらえるベクトルに向け始めたのです。
私はAちゃんの出来たことを一緒に喜び感情を共有しました。
その後もAちゃんは
- 「少し宿題した!えらい!」
- 「先生に少しだけ会ってきた、がんばった!」
- 「バスを使わず2時間くらい歩いた!」
- 「ゲームで課金せずここまでできた!」など
次第にカウンセリングの中でも「できたこと」「がんばったこと」の話題が増えてきたのです。
そしてある日突然、中学1年生のAちゃんはカウンセリングのときに「あるもの」を持ってきました。
それは・・・
中学1年生のAちゃんが一生懸命作ったプラモデルです。
中学1年生のAちゃんが、自分が作ったものをカウンセリングの中で持ってきてくれたのははじめてだったので、うれしい感情と抱くと同時に、あまりにも綺麗に完成されたプラモデルに感動しました。
すると中学1年生のAちゃんは
「これ、ほんとに頑張って作ったの!時間もかかったけれど達成感もすごかった。大人になって1人暮らしをしても、絶対に持っていって、テレビの横に置いておきたい!これは本当に自信作なの!」
と目をきらきらさせて私に伝えてくれました。
この話題がでたその週、中学1年生のAちゃんは学校に1時間登校することができました。
そして次のカウンセリングでは「1時間学校行ったよ!!」と嬉しそうに報告してくれました。
今も中学1年生のAちゃんは継続的に学校に1時間行く、ということをチャレンジしています。
いかがでしたでしょうか。
もしかしたらこのブログを読んでいる親御さんの中にも
- 「うちの子もそうだわ」
- 「全然自信がないのよね」
- 「自己否定ばかりしてほしくない」
- 「自信をもっとつけてほしいのに」
と思われている方もいるかもしれません。
そのように感じられた方はぜひ一度カウンセリングにお越しくださいね。
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