お悩み解決「一問一答」不登校解決現場レポート

不登校克服の兆し~専門家が教える3つのポイント~

こんにちは、不登校支援センター横浜支部の安則芳郎です。

新年が明けたと思ったらあっという間に時は過ぎ、今度は4月からの新しい環境に備えて準備をしていく時期となってきました。

環境の変化というのは私自身、相当苦手意識を持っている方で、何かと新しいことに挑戦したり、新たな目標を持ったりすることに苦痛を感じることがあります。

親御さんや子どもたちのカウンセリングを行っている際も、長期休暇明けや新学期が始まるタイミングは、特に気持ちが穏やかでないケースが多く見受けられます。

やはり変化が訪れるタイミングというのは、本人が意識しているかどうかは別として、誰しもストレスがかかってきているものではないでしょうか。

そんな中、本日ご紹介したいのは・・・

「環境の変化にも適応していった子どもにはどのような特徴(成長)が見られたのか」

というお話になります。

これは言い換えると、不登校克服の兆しとして、どのような変化が起こったのかということにもなります。

「こういった変化が見られてくると、学校や社会への適応がしやすくなってくる」という、いわば“目印”のようなものでもありますので、今の子どもの状況とあわせて考えてみていただくと分かりやすいかもしれません。

今回は、特にこれまでのカウンセリング現場を通して、「子どもの“ここ”が変化していったことで、不登校克服につながった」と考えられる3つのポイントについてご紹介していきます。

先にお伝えしておくと、その3つというのは

①グレーゾーンや妥協点を見つけられる

②他者に対して感謝の気持ちを持っている

③自分らしくいられる時間や場所が増える

この3つになります。

これからその意味合いについてお伝えしていきますね。

①グレーゾーンや妥協点を見つけられる

  • 「宿題が終わらないからいきたくない」
  • 「遅刻しそうだから今日は休む」等

真面目に考えるからこそ、完璧を目指しすぎたり、逆に完璧な状態でないと何にも手をつけなくなってしまったり、いわゆる「0か100か」で考えてしまう時期にいる子どももいます。

しかしそんな時期から、

  • 「宿題が終わらなくても何とかなる」
  • 「1時間目に間に合わないかもしれないけど、3時間目から行こう」等

良い意味での妥協点を見つけられる時期に入っていくことは大きなポイントの一つといえます。

学校に関わることでなくても、子どもが(例外的にでも)グレーゾーンや妥協点を見つけられたという姿を目にしたら、それは成長のサインなのかもしれません。

②他者に対して感謝の気持ちを持っている

これまでは何かにつけて「誰かのせい」といった、いわゆる責任転嫁ばかりをしてしまう子が、だんだんと「誰々のおかげ」と感謝の気持ちを持てるようになっていくようになることです。

実際、学校に行かないのは「●●のせい」という感覚を持っている子は多いです。

もちろん、全部が全部、そう思わないでいられるかというとそうではない状況もあるかと思います。しかしそれを上回るくらいに「●●のおかげ」と周囲に感謝する気持ちを持てた際の、人の原動力には目を見張るものがあります。

かつ、感謝の気持ちというのはストレスや緊張に最も強い感情の一つと言われていますので、ストレス耐性にも繋がるとても大切な感情とも言えます。

③自分らしくいられる時間や場所が増える

他人に対して自分の趣味を隠す子どももいらっしゃいます。

「こういうのが好きと言うと変に思われそう・・・」という気持ちで自分の好きな物を誰かと共有することが出来ないままとなっている状況です。

とある子どものケースでは、アニメやゲームが好きということを言えないまま、ずっと一人の世界に閉じこもってしまっていた状態でした。「ヲタクと思われたら嫌」という思いだったそうです。

ところが、カウンセリングの場で自分の趣味をたくさん話せたら、とっても気持ちが楽になって、誰かと趣味を共有できることに喜びを感じられるようになったのです。

「もっと誰かと話したい、趣味が似てる人でもそうでなくても、話すって楽しい」

こんなことも言うようになっていきました。

終わりに

いかがだったでしょうか?今回あげさせていただいた3つのポイントはあくまでも目安となります。

実際にこの3つの条件を満たさなくても学校に行く子は行きますし、満たしたとしても行かない行動をとり続ける子もいます。

しかしながら、上記にあげたような変化成長が「うちの子にもあるはずじゃないかな?」周囲の人たちが良い意味で“色メガネ”で見てあげることも時に大切になってくるかもしれません。

「人間は期待された通りの成果を出す傾向がある」

これは1964年に米国の教育心理学者ロバート・ローゼンタールによって提唱された「ピグマリオン効果」というもので、子どもを色メガネで見てあげることはこういった効果にも通ずる部分があります。

今、辛く苦しい気持ちでいらっしゃる親御さんにとっては大変難しいことかもしれませんが、何かのご参考になれば幸いです。

また支援センターではカウンセラーが親御さんの思いを受け止めるところからカウンセリングがスタートしていきますので、お気軽に足を運んでみてくださいね。

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