子どもが不登校状態になったときの見守り方
皆さん、こんにちは。不登校支援センター福岡支部の永島です。
私は「ドラマを観る」という習慣や趣味がほとんど無いのですが、先日あるドラマの一つのシーンを観ているときに、ドキドキしながら観てしまい、そんな自分に驚いたことがあります。(ドキドキはあまり適切な表現ではない気がしますが)
好きなジャンルのドラマであれば、そうなるのもわかるのですが、題材にも興味が無いのに、目が離せなくなってしまったのです。
そんなとき、つい自分で「なんで私はこれについてそう感じたのだろう?」と分析してしまいます。そのときは、そのシーンの演出・構成、そして役者さんのお芝居が私にそう感じさせたんだろうと、自分では納得してしまいました。(題材に興味が無いので、おそらく脚本ではないかと・・・)
さて、今回のお話しは・・・
「なぜ自分がそう感じてしまったのだろう?」という考え方がポイントになるお話しです。
「子どもが学校に行かない!イライラする!」そんな気持ちになる時ありませんか?
多くの親御様がそう感じることがあると思います。
他にも、最初は学校を休むことを許容できるものの、それが続いてくると段々と不安やイライラが出てくるという方もいらっしゃいました。
親御様として、そんな子どもを見ることに「イライラする」というのは、当たり前に感じてしまうこともあるかと思います。
しかし、それを「当たり前」とせず・・・
「なんで自分はそう感じているんだろう」と考えることをしていくことが『不登校状態を改善していく見守り方』の重要なポイントになります。
「子どもが学校に行かない!イライラする!」
そんな気持ちになる親御様は、今までカウンセリングしてきたケースで多かったものとしては、
- 学校に行くのが当たり前。
- やるべきことをやるのが当たり前。
- 子どものやるべきことは学校に行くこと。
そう考え、その通りにご自身が子ども時代を過ごし、それが正しい価値観として大人になった親御様が多いように感じます。
そういった親御様が、学校に行かないという行動をとっている子どもに対して、「なぜ、そう感じたのか?」というと、
- サボっている
- 楽をしている
- 怠けている
と考えてしまい、「それは良くないことだ!」と感じ、イライラが募ってしまった、ということがあります。
その結果、
- 子どもに対して辛くあたってしまう・・・。
- さらにそこから自己嫌悪に陥ってしまう・・・。
という負の感情が連鎖することで、落ち込んでしまうという親御様の相談も少なくありません。
相手の立場になって考えてみることは大事だと一般的に言われていますが・・・
「相手の立場になって考えてみる。」ということが大事だと一般的に言われていますが
- 学校に行くのが当たり前
- やるべきことをやるのが当たり前
- 子どものやるべきことは学校へ行くこと
と感じていらっしゃる親御様が子どもの立場になって考えてみると、「理解できない」という想いが増えてしまうだけ、ということもあります。
そして、人は自分が理解できないものに対して不快を感じてしまいます。
そこで、少し考え方を変えてみたいと思います。
例えば・・・
お仕事をしている親御様であれば、ご自身が「仕事に行きたくない。」と言って休み続ける行動をとっていることを想像してみてください。
おそらく実際はどんなに嫌でも仕事には行くとは思いますが、そこを敢えて休み続けるのです。
そのときは、休むことに対してもストレスを感じると思います。
- このままで良いのだろうか?
- この先大丈夫なのだろうか?
- 休みが長いと自分の戻る場所が無いかもしれない
- 今さら戻っても前と同じように働けないかもしれない
不安ばかりが増してくると思います。
実は学校を休み始めた子どもも、最初はそのような不安を抱えていることがほとんどです。
子ども自身が、学校に行かないという行動をとるのにも関わらず、ストレスがかかっている状態になります。しかしそれでも、結果的には学校に行かないとう行動を選択してしまう・・・。
つまり、学校に行かないという行動を取らなければならないほどの状況に追いつめられている、ということなのです。
学校に行かなくなった子どもの見守り方とは
不登校について他者、他機関などに相談した親御様は、
- 見守ってあげてください
- 好きなようにさせてあげてください
- 刺激を与えないようにしてください
などと言われたことがある方は少なくないと思います。
しかし、そうは言っても、子どもの状態に不安や不快を感じている親御様は、つい言ってしまう、つい刺激を与えてしまう、ということが起こってしまうと思います。ただ「見守ってください」と言われても、実際にはそれが難しいということがあるのですよね。
そんなときの対応方法としては、まずは、少しでも子どもの状態に理解を深めることになります。
「なぜそういった行動をとるのか?」という理由を考えるのではなく、
「そういった行動をとらなければならない状態にある」ということを考えてみてください。
高熱を出して苦しんでいる子どもが学校を休んでいる場合、学校を休むということよりも、高熱を出している状態の方を心配すると思います。
子どもも、できることなら学校に通い、楽しく過ごしていきたいと思っています。それでも、それができないほど辛い状態に追いつめられているのです。
そして、そのような状態の子どもに対して
今、親御様として、子どもにしてあげられることは何なのか?
それを考えていただけたら、今、親御様ができるサポートも見えてくるのではないでしょうか。そして、子どもを見る目も、親御様自身のイラ立ちも変わってくるのではないかと思います。
上記はただの一例に過ぎません。
なぜイラ立ちや不安、不快を感じるかは人それぞれで異なってきます。
そして、気付くことができない人はなかなか気付くことができず、
『子どもの姿を見る』→『親御様がイラ立つ』→『つい刺激を与えてしまう(何か言ったり、させようとしたり)』→『子どもがイラ立つ』→『子どもが動かなくなる(または反抗的になる)』→『それを見て親御様がイラ立つ』→・・・・
という負の連鎖から抜け出せなくなってしまいます。
不登校支援センターでは、不登校専門のカウンセラーが話を伺っております。
負の連鎖から抜け出せなくなった方や、「なぜ自分がそう感じてしまうのか」がわからない方などは、お近くのセンターへお越しいただき、初回無料面談(50分)にてカウンセラーにお話いただければと思います。
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