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【専門家が解説】不登校だった過去を隠す理由とは?

こんにちは。不登校支援センター大阪支部の桒原航大(くわばらこうだい)です。

いよいよ今年もあとわずかとなりましたね。年末年始はご実家に帰ったりと、普段中々会えない方たちと会う機会も多いのではないでしょうか。

今回は、この時期に度々話題にあがりやすいことについて、お話していこうと思います。

「学校に行っていないことは、おじちゃん・おばちゃんには言わないで」

年末年始で親戚の方など、いろいろな方と会う機会が増えますよね。しかし親戚の方は子どもが学校に休んでいることを知らない場合もあります。

子どもとしては、学校を休んでいることを「話しても大丈夫」「話さないでほしい」など、それぞれに様々な気持ちがあることと思います。

親御さんとしても

「話した方がいいのかな、でも心配もかけたくないし、話さなくてもいいかな」

と迷うことも少なくないようです。

そして実際に子どもから話を聞いてみると、

  • 「自分は悪いことをしている」
  • 「人よりも自分はダメなんだ」

など学校を休んでいることについて様々な思いを抱え、自分自身を責めている子もいます。

子どもがそうした思いを抱えているときは、「なるべくなら知られずに隠しておきたい」そんな思いを抱くのもしかたのないことかもしれません。

では、学校を休んでいることを隠したいという気持ちはずっと消えないものなのでしょうか。

その気持ちをずっと抱えながらこの先も過ごしていくのでしょうか。

苦しかった出来事にさえ、自ら意味を見出す強さ

不登校は、復学だけではなく、様々な乗り越え方、前への進み方があると思っています。

そうして自分なりに不登校を乗り越えたあと、カウンセリングでも子どもたちと不登校であった当時を振り返ることがよくあります。

振り返ってみると、そのときは学校を休んでいたことをひたすら隠していた子も、不登校であったという事実に前向きな意味を、その経験から見出しています。

「自分のことをめちゃくちゃ考えたし、自分のことが少し分かるようになった」

「何がやりたいのかをじっくり考えて見つけることができた」

「しんどかったけど、強くなった気がする」

など、子どもたちは自分の力で、当時の経験から様々な学び、気づきを子どもなりに見つけています。

そしてそれは、今の自分自身を支える大切なものになっているようです。

心理学では、完全な過去というのは存在しないそうです。

人が語る過去というのは、そのとき語る人の気持ちによって、いかようにも姿を変えるといわれています。

きっと、子どもたちも今を充実して過ごすことができていると、過去の苦しかった経験についても、前向きな意味を見出すことができているのかもしれません。

過去の事実は変えられないが、過去の意味は変えられる。

苦しい状況の真っ只中にいるときは、なかなかその状況に前向きな意味を見出すのは簡単ではないかもしれません。

しかし、子どもたちと話をしていると、苦しい経験にさえ、前向きな意味を見出す力を持っていて、とても頼もしく感じられることが多くあります。

たとえ苦しい経験だったとしても、「この経験をしたことがある」ということが、その子を支える大切な財産になっていくのだと思います。

私たちもそのお手伝いを一緒にしていけたらと思っています。

困った時はいつでも不登校支援センターへご相談にお越しくださいね。

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