【事例】言葉数が少なく大人しいA君とのカウンセリング日記③
こんにちは、不登校支援センター札幌支部の松本です。
北海道では11月下旬からとうとう雪が降り始めましたね。長い長い冬の到来です。
今回は、前回のブログの続きでA君とのカウンセリングについて書いていこうと思います。
言葉ではなく首を振ることでコミュニケーションをとるA君とのカウンセリングでは・・・
A君とのカウンセリング内での会話はこのような感じです。
松本:A君、今週は朝起きれた?
A君:コクリ(頷く)
そこで私は、カウンセリングを進めていく中で、質問の仕方をすこし変えてみました。
松本:A君、今週は何時頃に起きられた?
A君:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8時くらい
少しずつではありますがA君自身の言葉が出てくるようになりました。
本当に少しずつ振り絞るように声を出し、時にはゆっくり考えながら一言一言をかみ締めるように語るようになってくれました。そしてお父さんお母さんにもA君との関わりの中で、彼に質問をしたら少しの時間待ってあげることをお願いしました。
前回のブログでも書きましたが、お母さんはA君の望む、求めることを先回りして考え行動をしてあげていました。そのため、少し「待つ」ことを生活の中で取り入れてもらいました。
少しずつA君の発する言葉は増え始め、コミュニケーションはとりやすくなってきました。
A君は少しずつ学校にも行き始め、別室登校や短時間のクラスへの参加などが出来るようになっていったのです。その頃から、A君自身の中には着実に、自信がうまれはじめ、それは言葉や行動にも表れるようになりました。
そんなある日のカウンセリング終わりの親子の会話です。
A君:今日も頑張ってカウンセリングも受けたし、今日はマックによって帰りたい!!!
お母さん:・・・・・うん
お母さんは上手く反応が出来ずただただ、嬉しそうに涙を浮かべていました。
私はその光景を見たときに、「もう彼は大丈夫だな」と感じました。
これまでのお話の中で、何かが間違いだったということではないのです。
お父さん・お母さんの思いやりがうまくA君には伝わっていなかったという事でした。子どものことを想い、良かれと思ってやったことに間違いはありません。ただ、家族と言う組織においてはどうしても非言語でのかかわりが出来てしまうことが、時には問題となることがあります。
今回変えたことはそこまで大きな事ではありません。本当に小さな事で親子のかかわり方が大きく変化をします。
ですから、このブログをお読みの皆様にも過去を悔やむことはなさらないでいただきたいです。どなたもそうですが、その場その場では全力でやっていることなんです。
結果論であれば、あれが駄目だった、これが駄目だった、など現状をみて判断をされますが、その場その場の全力で皆さん生きていますよね。私も日々、あれがだめだったな、コレがだめだったなと思うことはありますが後悔ではなく、先に繋がる「反省」という言葉に置き換えています。
このブログを読まれている皆様方においても、たとえ小さな変化であっても子どもたち、ご家族は大きく変化をしていきます。
ご家庭のお困りごとなどありましたら、最寄の不登校支援センターまでご相談にいらっしゃって下さいね。
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