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「学校に行かない」=「不登校」が間違いな理由とは??

こんにちは。不登校支援センター名古屋支部の伊藤みゆきです。

秋も深まってきて年度の後半に入ってきましたね。

4月から始まった1年も、折り返し地点を越してきました。この時期には「これまで」のふり返りと「これから」に向けての目標を整理するのに最適な時期かもしれませんね。

そんなわけで、今回は以前にもブログでお伝えしたお話をもう一度、ふり返りたいと思います!

「聞いたことある・・・」と思われる方も、再確認の機会となれば、と思いますのでおつきあいくださいね。

ではさっそく・・・

突然ですが「あなたのお子さんは、不登校ですか?」

さて、いかがでしょうか?

何を言ってるの?と思うかもしれませんね。

今回はこの「不登校」という言葉について改めてしっかり考えてみたいと思います。

まず、予備知識として知っておいていただきたいことは、「不登校」は決められた定義があるということです。文部科学省では不登校の定義が以下のように定められています。

「何らかの心理的,情緒的,身体的,あるいは社会的要因・背景により,児童生徒が登校しないあるいはしたくともできない状況にある者 (ただし,「病気」や「経済的理由」による者を除く。)」

また、ニュースなどで聞く不登校児童生徒数などのデータにカウントされているのは、上記をもとに

「年度間に連続又は断続して30日以上欠席した児童生徒」

という定義で算出されています。

定義としては「欠席」というキーワードがハッキリしているだけに、どうしても学校に行っているか行っていないか、が焦点になりがちですよね。

そんなわけで

一般的に 『不登校』 というと・・・?

  • 学校に「行かない」という行動をとっている → 不登校である
  • 学校に「行く」という行動をとっている   → 不登校ではない

と思っている方が多いと思います。

確かにそれが不登校という言葉の意味としては正しいかもしれません。

見た目の行動ではなくて「子どもの気持ちがどこにあるのか」

今回考えたいのは、データを算出するための言葉の意味でも、見た目の行動でもない「不登校」のことなんです。

それは・・・「子どもの気持ちがどこにあるのか」ということなんです。

学校に行く、学校に行かない、どちらも「行動」としてあらわれています。

それとは違う 見た目だけではわからない「気持ち」がある ということなんです。

大人の私たちでもよくあることですが、気持ちと行動は必ずしも一致するとは限りませんよね。

「やりたくないない」けど「やる」

「やりたくない」から「やらない」

「やりたい」けど「やらない」

「やりたい」から「やる」

気持ちと行動の関係はこのようにいろんなかたちがあります。

実は「行動としての不登校をしている」子の中には、毎日「気持ちが登校している子」たちがいます。

  • 休んでいても「いま3時間目だから国語の授業をやってるな」など、学校のスケジュールをつい考えてしまう
  • 他の子たちが学校にいる時間は家から一歩も出ようとしない
  • 平日の夕方以降は外出できる
  • 休日には友達と遊びにいける
  • クラスLINEをいつも見ている

これらはその一例と言えます。どれも学校に行っていることを意識しての行動といえるのではないでしょうか。

いかがでしょうか・・・皆さんのお子さんはこんな傾向はありませんか?

毎日「気持ちが登校している子」

毎日「気持ちが登校している子」は、学校に 行かなければならない という意識が強すぎることで 葛藤を上げてしまうことがあります。

  • 前日から「明日学校に行く」と宣言をして、翌朝まで眠れない
  • 当日朝、お腹が痛くなってしまいお手洗いに籠もってしまう
  • 朝になると発熱してしまう
  • そもそも朝起きてこれない

こういった子の多くが実際に登校していること同じくらい、もしくはそれ以上に緊張感をもってしまい、かえって行動が起こせなくなってしまうという状態に陥っています。

親御さんや周りの大人から見ると一見、

「行くといっているのにまったく動こうとしない」状態なのですが、実は子どもの心理状態は「学校に行ったのと同じくらいの気持ちの状態になっている」ということが多くあります。

大人の場合でいうと、どうでしょう。

例えば・・・

24時間365日、いつでも「仕事」や「家事」をしている 状況を想像してみてください。

これって結構、いやかなり疲労感ありそうではないでしょうか?

そういった状況でもしも「仕事してないじゃない!」とか「家事ちゃんとやれていないよね」と思われていたら、どんな気持ちになるでしょうか?

仕事や家事を、よし!がんばろうっていう気持ちになれますか?

きっと難しいですよね。

学校に「行かない」という行動をとっていても、気持ちは「学校に行っている」ことがある

このことを、サポートする親御さんが知っていていただくことって結構大切なのでは?と思います。

不登校支援は見た目だけではわからない、子どもたちの内側に目を向けていくことができると、親御さんもずいぶんサポートしやすくなるものなんですよ。

見た目の行動だけに惑わされないように心がけること、意識していきたいですね。

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