子どもが抱く「不安」は何タイプ?〜「不安」という感情の使い方〜
こんにちは。不登校支援センター大阪支部の桒原航大(くわばらこうだい)です。
以前、面談の中でこんなご相談をいただきました。
「うちの子、本当心配性で、すごい先のことまで心配してるんです。そんなこと気にしなくてもいいのに・・・」
このように、子どもの心配性なところをなんとかしてあげたい、というご相談は面談でもたびたびお聞きします。
親御さんとしては、悩みを抱える子どもの姿に「そこまで不安になっていると見ていてしんどそうだから、もう少し楽に考えてほしい」という思いを持たれているかと思います。
しかし、実はこの「不安」というテーマ、もう少し掘り下げて考えてみることが大切かもしれません。
そもそも「不安」は悪いもの?
皆さんにもこんな経験はないでしょうか?
- 「(買い物に行くとき)ちょっと雨降りそうだから傘を持っていこう。」
- 「(友人と話していたら、突然相手が不機嫌になった)さっきの言い方、もしかしたら違う意味に誤解されたかも。誤解を解かないと。」
- 「(旅行に行くとき)忘れ物はないかな。もう一度確認しよう。」
こうした行動の背景には、どれも不安という感情があるからこそできることなのですね。
逆に不安を全く感じなければ、
- 買い物したあと、雨に濡れてしまうこともあるかもしれません。
- 悪気はなかった発言でも、友人との仲が気まずくなるかもしれません。
- 旅行先で忘れ物に気づき、予定通りに進まないかもしれません。
こうして考えてみると、「不安」というのもあながち悪いものではないかもしれませんね。
「不安」は前に進むためのエネルギーになる場合も・・・
実際、先日ご相談いただいたご家族のケースでも、子どもは確かに心配性なところがありました。
現実にはおそらく起きないだろうと思えるほどネガティブな結果を想像していましたが、その子は自分が心配した状況にならないように、自分なりに宿題の計画を立てて、期限内に終わらせようと取り組んでいました。
その子なりに、「不安」という感情を前に進むエネルギーに変換しているのだと思います。
大切なことは、「不安」という感情をどう使っているか。
ただ、一方で不安は感じながらも、なかなか行動に移せない場合は注意が必要かもしれません。
もしかしたら、子どもは不安を感じていても、
- 「どう解決していいかわからない」
- 「自分には解決できる自信が持てない」
という思いから、身動きがとれず、不安を溜め込んでしまっているかもしれません。
子どもの様子を見て、何か思い当たるところなどありましたらカウンセラーにご相談くださいね。
不安を感じること自体は悪いことではないですが、その不安を上手に前に進むエネルギーに変えられているかどうかは大切なポイントにもなります。
子どもの性格や傾向をもとに、その子どもにとって適切な支援を一緒に考えていきましょう。
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