子どもがいじめに遭う服を着てませんか?~自信と行動の関係性について~
こんにちは。不登校支援センター仙台支部の上原です。
不登校になると、子どもは周りの視線を気にすることが多くなるのではないでしょうか?
「人からどう見られるのか」ということに過敏に反応する子ども・・・。
そんな子どもに対して、ユニークな試みがあったので紹介いたします。
NYで開催された、とあるファッションショー
「子どもたちがいじめに遭わない服」をテーマにしたファッションショー。
それがアメリカ・ニューヨークで開かれました。いじめに遭わないために自分の存在感を主張するような服が披露されたそうです。
このファッションショーは、ニューヨークを中心に子どもたちからいじめの相談を受けているグループが、デザイナーたちと協力して企画したとのことです。ショーではいじめに遭わないためには男の子も女の子も自分の存在感を主張する服を着ることが大事だとして、およそ20種類の服が披露されました。このうち女の子向けには、友達の間で話題になるようパステルカラーなどの明るい色でさまざまな素材が使われた服が紹介されたようです。
なんというか個人的には日本との感覚の違いを感じる試みだと感じました。
日本ではむしろ「目立たない、主張しない服」がいじめに遭わないために求められるような気がします。しかし、NYで開催されたファッションショーでは「自己主張が少ないからいじめられる」という考え方がベースにあったようです。同じ「いじめに遭わない服」というテーマでも、様々な価値観や感覚の違いがあるのですね。
そしてファッションショーの会場には、いじめを受けた経験のある子どもたちも招かれていました。太っていることでいじめられたという14才の女の子は、「これからは自分の個性を出して、好きな色やサイズの服を自信を持って着たいと思います」と話していたそうですよ。
行動⇔自信の好循環
私はこのファッションショーをニュースで見て、いいなと感じたことがあります。
それは、このファッションショーを見て「こうすればいいんだ!」と思えた子がいたという所です。その子の場合は、「ショーを通じて自分が個性を主張することがいじめ軽減に繋がる」と思えたのかもしれません。しかし、正直なところ服装には「これを着れば大丈夫!」という正解などはないでしょう。
しかし本人が納得し、「そう思えること」が大事なのです。
実際、それでどうなるかはまた別の話ですが、その子どもが自信を取り戻すことで何か行動することが出来るかもしれないのです。堂々と登校していれば、何か言ってくる子も少なくなるかもしれませんね。
そもそも「何か言ってくる人」なんていないのに「言われるかもしれない」という不安で動けなくなっている子もいます。そういった子には「自分に自信をつける」そして「行動する」ということのきっかけとなるのではないでしょうか。
自信がついて行動に繋がり、行動が自信を育てる。
どちらが最初でも構いませんが、この循環に入ると強いです。
最初の一歩はどんな形でも構わないのです
ここで大切なのは本人が一歩踏み出すことです。
周りから見て「なんだそんなこと」というようなことでも構わないのです。
- 髪を切る
- 服装を整える
- ダイエットする
- ひげをそる 等
容姿に関することは色々ありますよね。もちろん容姿とはまったく関係のないことでもいいです。何をして本人が「よし、これなら大丈夫そうだ」と思えるかは本人にしか分かりませんからね。
もしかしたら突拍子もないことからはじめるかも知れません。
私が以前不登校支援センターで見ていた子の中には、
- 制服に自分でアイロンをかけることで「これなら大丈夫だ」と納得する子
- 友達と同じゲームを買うことで納得する子 等
子どもによって様々な方法がありましたが、なんであれ自信をつけるための行動が出来ると次には繋げやすいです。
自信をなくすと「○○かもしれない・・・」と不安になり、何も行動しなくなってしまうことがあります。その状態を続けていてもどんどん不安は増えるばかりで、現実逃避して安定させるか、情緒不安定になっていくかです。
まずは行動を取れるための最低限の自信を取り戻していきたいですね。
しかし、子どもによってアプローチの方向性はそれぞれ違います。
どんなアプローチが本人の自己肯定感や自信に繋がるのか、悩まれたときは不登校支援センターにご相談ください。
それではまた。
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