親に学校の話をしない子どもが思わず話したくなる方法とは?
こんにちは。不登校支援センター横浜支部の安則芳郎です。
夏休み明けから、学校に行った子、行かなかった子、初めは行ったけれど、すぐにお休みがちになってしまった子・・・等。それぞれのご家庭で状況は様々であったと思います。
そしてこの時期は、親御さんのとある思いをよく耳にします。
それは
- 「子どもが肝心な話になると、全然聞いてくれないんです」
- 「学校の話をしようとすると、目をつぶってしまって」
- 「今の時期、学校の話をしても良いものでしょうか?」
などです。
親御さんとしても子どもがどのような思いでいるのか「知りたい、わかってあげたい」という所なのですが、肝心の子どもが耳を閉ざしたり、話をそらそうとしたりして親御さんとしては、やきもきする場面もあるのではないでしょうか?
ではそんな時、周囲はどのような対応をしてあげるのが望ましいのでしょう。
何事にもステップが必要となる
私たちの臨床経験上、子どもに対して、いきなり核心をついたお話(例えば学校に行こうと思っているのか、いないのか等)をしようとすると、心を閉ざしてしまったり、話をそらしたりする子がとても多いように見受けられます。
ですが、これは私たち大人にも共通して言えることです。
例えば職場での悩みを抱えている時に、上司からいきなり「どんなことで悩んでいるの?」と聞かれてもなかなか答えにくくはないでしょうか?
- (他の誰かに伝わってしまうのでは?)
- (口にすることで嫌な気分になるのも嫌だな・・・)
それくらい核心に迫るお話をするにあたってはエネルギーを必要としますし、その先でネガティブな未来予測をしてしまうと、やはりそういった話は避けたいと思うのが人の性だと思われます。
ですのでまずは、
「向こう(相手)から話してきたくなる状況」を作っていくという土台(ステップ)
が必要になってきます。
相手の「関心事」に関心を持つということ
「向こう(相手)から話してきたくなる状況」を作っていくうえで、とても重要になる考え方の一つが、相手の「関心事」に関心を持つということです。
最近目の前の子どもはどんなことに興味があるでしょうか?
- バンバン撃ち合ったりする、一見殺伐としたゲーム?
- かわいいキャラクターたちが出てくるようなアニメ?
- 何やら機械的な音のする音楽やYouTubeの動画? 等
およそ大人たちではなかなか理解しにくいようなものに興味を持つ子どももいます。
しかしそれは彼ら彼女らにとっては大変身近な存在で、それを見聞きし、体感することがとても格好良いことであり、美徳ともなるものです。
まずはそこに関心を持つことで、「こちら(親御さん)の関心事=学校に関すること」にも子どもたちが関心を持ち、話そうという気持ちを起こさせるに至ることがあります。
私はこれを「関心の反射」と呼んでいます。
まずは子どもの関心事に興味を示してみましょう
実際にカウンセリング時の子どもとのやり取りの中で
「そう言えばあの〇〇っていうゲームやってみたよ。すごい面白くてはまっちゃったよ」
と私が子どもへ伝えると、その後学校の状況を話してくれるようになった子が何人もいました。
思い返してみていただきたいのですが、気持ちよくコミュニケーションが取れる人の特徴として「自分という人間や自分の興味あることに興味を持ってくれる・関心を示してくれる」という所が少なからずないものでしょうか?
とはいえ、親御さんとしてもこれまで子どもに様々な関心を持ってきていただいていることはもちろんの事ですよね。
また、家で実践するにあたってはなかなか難しさを感じる面もあるかと思いますので、その際には是非カウンセラーにもご相談してみてくださいね。
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