お悩み解決「一問一答」不登校解決現場レポート子供の心理学

自宅でも、一人でも、数人でも、簡単にできるセルフケアの方法!

こんにちは。不登校支援センター福岡支部の永島です。

以前のブログ『知っておきたい!子どもが学校を休む時に考えたい2つのポイント』にて写真を載せたガーデンレタスが芽吹いてきました!

 

バジルやミニトマトと一緒に栽培を開始したのですが、このガーデンレタスはなかなか(3週間くらい)芽が出ず、「失敗したかな・・・」と思っていました。しかし、「水の量を増やしてみたらどうでしょう」というアドバイスをいただき、実践し始めてから1週間程経った頃、やっと芽が出始めました!

最初は「他のバジルやミニトマトと同じようにしていたのに、この栽培キットは不良品だったのかな?」と商品を疑ってしまいました・・・。(失礼いたしました;)

ただ、本当に水の量を増やしたから芽が出たのかどうかは、わからないんですよね。たまたまなのかも知れないです。タイミングとしては、あれが良かった、これが悪かったと思えることも、真実なのかどうかまではわかり難いです。しかし、同じやり方を繰り返し実行してみて、再現性を確認できたら、ひとつの真実としても良いかもしれませんね。

さて、タイトルのセルフケアについてですが、その説明をする前に、まずは『社会再適応評価尺度』というものについて紹介していきたいと思います。

社会再適応評価尺度って何?

最近では『ストレス』という言葉にだいぶ馴染みが出てきていると思います。ただ、そのストレスがどういうもので、どの程度今の自分にかかっているのか、というのはわかり難いのではないでしょうか。

この『社会再適応評価尺度』というものは、そのストレスを数値化してみようというものになります。項目数としては43項目あるのですが、ストレスが高いTOP10を紹介しますと、

1、配偶者の死(100)
2、離婚(73)
3、夫婦の別居(65)
4、留置所などへの拘留(63)
5、近親者の死(63)
6、本人の大きなケガや病気(53)
7、結婚(50)
8、失業(47)
9、婚姻上の和解(45)
10、退職・引退(45)

と定義されております。()の中が数値になり、1位の配偶者の死の100を基準にストレスが数値化されております。(インターネットで検索してみると、同じ情報もありますので、詳細に興味がある方は調べてみると良いかもしれません。)

こうしてみると、「7、結婚」や「9、婚姻上の和解」は良い出来事のように思えるのですが、ストレスの元は『環境の変化』ですので、ストレスとしての数値は高く出ているようです。

子どもに関するもので言うと、

27、入学・卒業・退学(26)
32、転居(20)
33、転校(20)

などがあり、やはり『環境の変化』がストレスの元になっていると考えられます。なかでも、小学校6年生から中学校1年生へ、中学校3年生から高校1年生などは、卒業と入学が続けて発生することになるので、その分子どもにかかるストレスも大きくなるのではないでしょうか。

ただ、これは数値化してみることを試みて定義されているもので、誰にでも同じように当てはまるものではないと私は思っています。

そこで、ここからがセルフケアについての説明になります。

こんな人には特にセルフケアが必要!

セルフケアは誰にでも必要だと思いますが、意識して取り入れて欲しいのは次のような人です。

  • なぜかわからないけど、毎日疲れている。または、やる気がでない。
  • いつも楽しいことが何もないと感じる。
  • 自分の時間を取る余裕が無い。
  • 大きい責任を背負っていると感じている。
  • 新しいことを始める気力がない。
  • なぜかなんでも「めんどくさい」と感じてしまう。

以前の記事「不登校支援においてまず最初にすることとは・・・?」でも少し触れました、「不登校を解決していくエネルギーが無いと感じている方」も是非やってみてもらえたらと思います。

簡単にできるセルフケアの方法!

まずは、ご自身についての『社会再適応評価尺度』を作成してみることが、最初に行うことになります。

【ステップ1】自分のストレスになる出来事をリストアップする

例えば・・・

  • 親に怒られた
  • 子どもが泣いた
  • 子どもが暴れた
  • 仕事で上司に小言を言われた
  • 今日のご飯が家族に不評だった
  • 後片付け
  • 通勤
  • 宿題
  • 苦手な人とのコミュニケーション

など、自分自身がストレスに感じることをリストアップしていきます。

【ステップ2】リストアップしたストレスリストに数値をつける

基準を決めて、相対的に数値をつけていく方法が望ましいですね。

【ステップ3】自分のストレスを減らす出来事をリストアップする

例えば・・・

  • 友だちと遊ぶ
  • 美味しいご飯やスイーツを食べる
  • ゴルフや釣りなどに行く
  • ジョギングをする
  • ゲームをする
  • 美味しい料理ができたとき
  • 家族にありがとうと言われたとき
  • 寝ること

など、ストレス解消となる出来事についてリストアップしていきます。

【ステップ4】リストアップしたストレス解消リストに数値をつける

これは【ステップ2】で作成したストレスリストの数値と比較して決めていくのが望ましいです。「このストレスを感じる出来事が起こったときに、この出来事が起こればストレス解消ができて、気分的にプラス・マイナス0かな~」というような、気軽な感覚で数値をつけていってください。

【ステップ5】ステップ4で作成したストレス解消リストを意図的に実践する

自分で設定した点数について実践してみて、結果を確認し、ストレス解消を再現性のあるものにしていくということですね。必要であれば、決めた数値を更新していくこともあります。そのときの気分や感覚によっても変わると思いますので、キッチリ決める必要はありません。

※あまりキッチリしようとすると、ストレス解消リストを作成すること自体がストレスになりかねません(^^;)

 セルフケアを通して「心のエネルギー」を貯めていきましょう

セルフケアの方法は様々ありますが、今回紹介をさせていただいたセルフケアの方法については、私もカウンセリングで子どもたちと一緒に実践しております。

セルフケアは、意図的にストレスとなることを減らし、ストレス解消となることを増やしていくことで、以前の記事「不登校問題解決に役立つ『心』の捉え方」で言うところの、心のエネルギー貯金をしていきましょうというのが狙いになります。

ストレスリストの話は、盛り上がります。活き活きとしながら点数をつけていく子どもや、不思議なことに嫌なことを楽しそうに話してくれる子どももいます。

よく躓くのが、「ストレス解消リストの作成」です。なかなか、ストレス解消の項目が思いつかず、「これじゃあストレスが溜まる一方だな~」と、思うこともあります。そんな時は、一緒にストレス解消の項目について考えるお手伝いをしています。

最後に・・・

今回ご紹介したセルフケアは、数ある方法の中のひとつですし、なかなか一人で実践していくのは難しいということもあるかもしれませんよね。

  • ご家族
  • 親子
  • 夫婦
  • 友だち

など、誰かと一緒に話し合いながらやるのもコミュニケーションにもなりますし、愚痴の放出ができたりもします。

自分のことを知ることで、自分の感情の動きがわかるようになるんですね。

そうすると、自分の状態や感情をコントロールしやすくなっていけると思います。

この手法に興味があるけれど、自分でやるのが難しいと感じている方や心のエネルギー貯金ができる気がしない方などは、是非不登校支援センターにご相談くださいね。

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