不登校の実態~中学時代にいじめを受けた子ども編①~
こんにちは。不登校支援センター横浜支部の庄子大貴(しょうじだいき)です。
前回は「根本的解決って何でしょう?」という内容から不登校の捉え方をお伝えさせて頂きました。
前回ブログはこちら↓↓
今回からは実際の不登校の実例を踏まえた上で不登校の実態をお伝えさせて頂きたいと思います。
さて、今回のケースは「中学時代にいじめを受けた子ども編」です。
世の中全体を見渡しても、いじめの問題はゼロになりませんよね。
- ニュースで取り上げられるレベルのいじめ
- 学校内・地域内で分かっている小さいいじめ問題
- まだ表面化していないいじめ問題 等
いじめ問題はどこの地域にも在り得る話ではないでしょうか。
要注意!親御さんに向けられる子どもからのSOSサイン
- 最近、子どもの元気が無い
- 1人で帰ってくることが多くなった
- 友達の話題が出てこなくなった
- 明るく「大丈夫」と振舞うことが多くなった
- 家に帰ってくると直ぐに自室に籠もる機会が多くなった 等
今までとどこか子どもの様子が違ったり、違和感を感じたり・・・
親御さんにとって、子どもの言動や行動が以前よりもマイナスに映る様になった場合は要注意です。
それらは「子どもから何らかのサインがでている」と感じていただきたいと思います。
子どもの出すサインに気付けなかった・・・そんな時
子どもの出すSOSサインを見逃してしまうと、子どもは口を開こうとはしなくなるケースもあります。しかし、子どものサインを感じ取るといっても、すぐに気づくことができないことも十分に考えられますよね。親御さんとしては
- 「不登校になる位なら、その前に言って欲しかった・・・」
- 「何故、子どものサインに気付けなかったのか」
と自分自身を責めてしまう方も中にはいらっしゃるかもしれません。
しかし子どもは、自分にとっての最善の手段として「不登校」という方法を選んだのだと考えられます。そのため、子どもを責めたり、サインに気づけなかったと親御さん自身を責めたりすることが無いようにしてくださいね。
そして親御さんの中にも「言いたいことがあるなら何でも言って良いんだよ」と子どもに伝えている方は多いと思います。しかし、今回ご紹介する子どももそうですが「親に心配を掛けたくない」ことが目的になるとどうしても話してくれず、結果、不登校という行動で示してしまうことがあるのです。
「家族に心配をかけたくない・・・」中学3年生A子さんの場合
前段が長くなりましたが、今回の場合は中学3年生のA子さんの話です。A子さんがいじめを受け始めたのは中学3年生の始め頃でした。それまではいじめもなく、吹奏楽部に所属し学校生活を楽しんでいました。
しかし、ある時A子さんはいじめの対象になりました。
A子さんへのいじめは壮絶なものでしたが、
- 家族に心配を掛けたくない
- 中学は卒業したい
- 部活動を続けたい
- いじめをする子たちに負けたくない
- 志望校に受かりたい 等
様々な思いを抱えながら、A子さんは中学への登校を続けました。いじめを受けながらも学校に登校している間、学校の先生達や友達にもSOSを出していましたが気付いて貰えなかったようです。A子さんの孤独な戦いは夏休み前まで続き、新学期に入った頃にはいじめが止みました。A子さんは「良かった!頑張った甲斐があった!」と胸を撫で下ろし、ほっとする日々を取り戻しました。
しかし、A子さんの不登校が始まったのは、いじめが終わったその頃からです
何とA子さんはいじめが終わったと同時に学校に行けなくなり、そこから卒業式まで行けず、卒業式も欠席することになりました。いじめを受けている子の中には、A子さんのような考え方で頑張ろうとしているかもしれません。しかし、A子さんは結果、不登校になりました。
次回はA子さんが何故、不登校という選択をすることになったのかについて話を進めて行きたいと思います。
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