効果的な子どもへの「ほめ方」とは?〜諦めずにチャレンジする力が身につく方法〜
こんにちは。不登校支援センター大阪支部の桒原航大(くわばらこうだい)です。
早速ですが、質問です。
皆さんは子どもをほめるとき、どんな風に声をかけていらっしゃいますか?
「ほめ方」って難しいですよね>
今回は「子どもへのほめ方」をテーマとしてご紹介できたらと思います。
実は難しい?子どもを「ほめる」ということ
ほめることが難しいと感じている親御さんは結構多くいらっしゃるのではないでしょうか。
私が以前、機会があってお話した小学校の先生も
- 「同じほめ方でも子ども一人ひとりによって受け止め方が全く違う」
- 「そのため、ほめるときは子ども一人ひとり言い方を変えています」
とおっしゃっていました。
「ほめる」というのは、それほど難しいかかわりの1つのようですね。
では、ここで皆さんに考えていただきたい例を出してみたいと思います。
例えば「テストの成績で子どもが初めてクラスで1位を取ったとき」
皆さんはどんな風に子どもをほめますか?
A「クラスで1位なんてすごいじゃない!」
というように、初めてクラスで1位を取った喜びを、子どもと分かち合うことができるほめ方もありますよね。
B「今回のテストに関しては、しっかりと勉強の計画も立ててがんばってたものね」
というように、これまでの子ども自身との違いや頑張りにスポットライトを当てたほめ方もできますよね。
ほめるポイントの違い。それって子どもにどんな影響がある?
Aのほめ方をして子どもと関わった場合・・・
クラスで1位になったことをほめてもらい、もちろん子どもはうれしい気持ちになると思います。
しかし・・・
- 1位になることが良いこと
- 勝負に勝つことが良いこと
といった価値観が大きくなる可能性が考えられます。「1位になること」「勝負に勝つこと」というのは、自分ひとりでは達成できるものではありません。競争や勝負をする相手がいるから順位がつけられます。そして1位になることができたり、勝負に勝つことができます。
つまり「1位になれるか」「相手に勝つことが出来るか」は自分のがんばりだけではなく、相手のがんばり次第ということにもなりますね。
一方、Bのほめ方をして子どもと関わった場合・・・
他者ではなくこれまでの子ども自身との比較をしてほめたことになります。
- これまでの子ども自身との違いにスポットライトをあてる
- 順位ではなく、子ども自身が頑張ったことに対してほめる
これまでの子ども自身と比べて今回はどうチャレンジしたのか?ということに注目していますので、相手は関係なく完全に自分の頑張り次第ということになりますね。
AとBの異なるほめ方。子どもが諦めずにがんばりやすいのはどっち?
AとBのどちらのほめ方をされたら、より子どもは頑張ろうという気持ちになりやすいと思われますか?
もちろんAだと思われる方、Bだと思われる方、それぞれの方がいると思います。
ただ、もしクラスにとってもとっても優秀で、学力もダントツで1位の生徒が転校してきたらどうでしょうか?
Aのほめ方をして子どもと関わった場合・・・
子どもは今までの経験から「勝つこと」を目的とした価値観を大事にしていることが考えられます。しかしその価値観をもつ子どもにとっては、自分より優れている相手を目の当たりにすると、今までのモチベーションを維持するのが難しくなるかもしれません。がんばっても勝てない状況に陥ってしまうと、自分自身が勝てる勝負しかしないことになる場合も考えられますよね。
一方、Bのほめ方をして子どもと関わった場合・・・
自分がほめられることに相手は関係ないことを知っています。なのでこれまで通り、自分がどう取り組んだかがポイントになります。自分自身の経験を活かし、工夫していくことを大切にしているのでモチベーションの維持も比較的しやすいかもしれません。
最後に・・・
もちろん、
- 子どもの性格
- 周りの環境 等
ひとりひとり異なる部分がありますよね。ですので、どういったほめ方が効果的なのかも異なってきます。ご自身の子どもにはどんな伝え方やほめ方をするとピッタリか是非考えてみてくださいね。
それぞれの子どもに適したほめ方ができると、子どもの意欲や成長に繋がっていくのではないでしょうか。
参考にしていただけたらと思います。
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