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自分で自分の価値を認める『自己評価』とは?〜他者評価との関係性~

こんにちは。不登校支援センター東京支部の椎名愛理です。

今回は「評価」について、考えたいと思います。

皆さんは「評価」と聞くと、どのようなものを連想するでしょうか?

皆さんは、「評価」と聞くと、どのようなものを連想をしますか?

  • 学校が、子どもの学業成績などを保護者に報告する「通信簿」
  • 物事の価値・優劣・適否などを決める「審査」
  • 物の価値などから価格設定を判断し決める「値決め」

などでしょうか。ほかにも、テストや試験など、合否判定をするものを連想する方もいらっしゃるかもしれませんね。

そこで、「評価」の意味を広辞苑で調べてみました。

「評価」とは・・・

  1. 品物の価格を決めること。また、その価格。ねぶみ。
  2. 事物や人物の、善悪・美醜などの価値を判断して決めること。
  3. ある事物や人物について、その意義・価値を認めること。
  4. 「教育評価※1」の略

とあります。

※1 「教育評価」とは、児童・生徒の知能・学力・適性・性格・身体・健康などの変化を、教育目的に照らして価値判定すること。

「評価」の意味を総称すると、『何かの価値や良し悪し、意義を決めること』ですね。

例えば目に見える形で評価の結果が分かるものとしてこんなものがあります。

【成績表】

学校という社会の中で定められた基準値があり、その値に対してどれくらいのパフォーマンスをしているかを「評価」され、結果として提示されたもの。

【資格試験】

合格というボーダーラインを定め、そのラインを超えたと「評価」された者にだけ、資格という価値を与えるもの。

こうして考えると「評価」の多くは、

  • 第三者が「評価」の基準を設定
  • 評価する基準に達しているかの判断も第三者が行う
  • 意義や価値を認めるのも第三者であることが多い

ということが考えられます。世の中にある評価とは、第三者が皆さんに対して与える評価=「他者評価」と考えてもいいのかもしれません。

では、その人の価値は「他者評価」だけで決まってしまうの?

それでは皆さんの

  • 素晴らしさ
  • 良いところ
  • 頑張ったことの意義 等

これらは『他者からの評価』だけで判断され、その価値が決まるのでしょうか?

良い成績を取った生徒だけが、良い生徒・できる生徒でしょうか?

試験に合格しなければ、その人が努力した時間には価値がないでしょうか?

そんなことはないはずですよね。

通信簿の上では成績が振るわない生徒でも、周囲のみんなと仲良くでき、クラスのまとめ役で頼られる生徒であることもあります。試験に合格しなくても、努力してきた時間の中で、自分の考え方の癖に気づいたり、効率的な勉強方法を身に着け今後に活かせる糧となったかもしれません。

他者が設定した基準に達していないだけで、その人の価値や意義がないわけではないのです。

自分で自分の価値を認める『自己評価』を取り入れること

『他者評価』の対として『自己評価』があります。自分で自分に価値を認めるなんて言うと、なんだか大げさでナルシストのように感じられる方もいらっしゃるかもしれませんね。

しかし、考えてみると皆さんの頑張りやひたむきな努力を、一番近くで見ていたのは、先生でも試験官でもないのではないでしょうか。『自分自身』が、一番近くで自分自身の努力を知っているはずです。

  • いつも真面目に授業に取り組んでいるけれど、成績表は振るわなかった
  • 夜遅くまで、たくさん勉強したけれど、今回は試験に落ちてしまった 等

行動の結果は、人から目につきやすく、評価されやすい部分です。しかし、その『結果までのプロセス』を一番知っているのは、行動を起こして来た『自分自身』ですよね。自分で自分の努力を認め、そこに意味があると感じられると、今までの道のりが意義あるものとして輝いて見えるはずです。自分を褒めて認め、次の活力にする。『自己評価』には、そんな効果があるのではないでしょうか?

『他者評価』を気にしすぎ『自己評価』が低いと・・・

  • 自分に自信がもてない
  • 人からの目線、評価が気になり、思うように行動できない
  • 頑張りすぎて疲れてしまう

といったことが起こりやすいケースもあります。他者評価と同じように、自己評価にも意味を感じて、自分で意識的にできたこと・頑張ったことを振り返り、自分を褒めてあげませんか?

①一日のやることリストを作って、実行できたら消していく

リストの項目が全部消えなかったとしても、自分で決めたことに対して、目に見える形で結果が分かりやすく、満足感や達成感を得ることで、自分を認めやすくなりますね。

②毎日でなくても日記をつけてみて一日を振り返る。

忙しい中自分が何をしたのか、その時どんな気持ちだったのか振り返ると、当時の自分を認めることに繋がっていきます。

他者評価と自己評価のバランスの中で、自身を知り、認める。

外から評価される自分と、自分で評価する自分、それぞれとうまく付き合っていく。そんな姿勢があると、他者との無理のない関係性が築けるのかもしれません。上記に挙げた以外にも、自分で自分を認め、褒めることができるようになる自分なりの方法を見つけられたらいいですね。

最後に・・・

今回は「評価」について考えていきました。皆さんも是否、

  • 子どもの自己評価と他者評価のバランスはどうだろうか?
  • 上手にバランスを取るにはどうしたらいいだろうか? 等

考えてみていただけたらと思います。そうすることで子どもとの関わり方が見えてくることもあります。そしてカウンセリングの中でも、一緒に考えてみませんか?

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