不登校になった理由は発達障がい?その考えが間違いな理由
こんにちは。不登校支援センターです。
こちらは過去記事となります。皆様の日々のかかわりのご参考になれば幸いです。
今回は、カウンセリングに来られる親御さんからの「子どもが発達障がい(かもしれない)です」というご相談をいただいた時のお話をさせていただきます。
「先生!子どもが発達障がいと診断されました」という相談
子どもが病院や専門機関等で発達検査や知能検査等を受けてから、不登校支援センターへ相談に来られる親御さんもいらっしゃいます。自分の子どもが発達障がいであると診断されたことにより、動揺された親御さんも多くいらっしゃるのではないでしょうか。親御さんの不安な気持ちをカウンセリングではお聞かせいただくことがあります。
そして親御さんは子どもが学校にいかないことに対して、「発達障がいが原因で、子どもは不登校になったのでは・・・」と考えてしまいやすいようです。課題にぶつかった時や上手くいかないと感じる時ほど、その原因を探したくなる気持ちはよく分かります。また、色々な不安が頭をよぎってしまうこともあるでしょう。
例えば・・・
- このまま学校に行かないのでは…
- 友だちと上手くやっていけるのかな…
- 授業の内容についていけるのかな…
- 学校生活が上手く過ごせるのかな…
などが不安になりやすいことと考えられます。しかし、苦手なことやストレスを感じやすいことがあるのは、人間誰しもあることです。
大切なのは発達障がいの特性を理解した上で、これからどうしていくかということなのです。
「発達障がい=不登校」ではない?大切なのは、これからどうしていくかということ
大切なのは、発達障がいの特性を理解した上で、これからどのように対応していくか考えること、そして実際に対応していく力を子ども自身がつけていくことなのです。「発達障がい=不登校」ではありません。
不登校支援センターでは、
発達障がいという特性を持った子どもが、不登校という行動をしている
と考えています。つまり、子ども自身が目的をもって行動しているということです。ここで重要なのは、「なぜ不登校という行動をしているのか?目的はなんだろう?」を知るために、まずは子ども自身のことをよく把握するということです。
- 子ども自身の考え方や捉え方
- 得意なことや好きなこと
- 苦手に感じていること 等
このような子どもの特徴を把握していくことで、子どもにとって苦手なことやストレスを感じやすいことに適応していくためにはどうしたらいいのか?が明確になり、ひとりひとりの子どもにあわせた支援が可能となるのです。
子どもの特徴を把握・理解するためのポイント
発達検査や知能検査等の
- 子どもが検査を受けた方の場合
- 子どもが検査を受けてはいないが「発達障がいなのではないか?」と悩まれている方の場合
のそれぞれについて、子どもの特徴を理解していくポイントを簡単にご紹介します。
1.子どもが検査を受けた方の場合
子どもが発達検査や知能検査等を受けたことのある場合は、検査結果についての説明を医師や専門家から受けていることと思います。
おそらく検査結果には
- 検査時の子どもの様子
- 得意なこと
- 苦手なこと
- それぞれに対する対応方法
等が書かれていると思います。しかし、結果に書かれた障がいの特性が、必ずしも子ども自身にそのまま当てはまるものではないということを知っておいていただきたいのです。
例えば、自閉症スペクトラム障がい(ASD)では
- 社会的コミュニケーションの障がい
- こだわり(感覚過敏・鈍麻含む)
といった2つの特性があります。しかしこの情報だけでは、どのくらいの程度・頻度が障がいに該当するのかといったことまでは分からないのです。そのため、それぞれの障がいの特性をご自身の子どもとの関わり方のヒントにするくらいの捉え方が良いと思います。そして、そのヒントから、子どもの特徴をより深く理解していくことが、子どもを理解する近道になります。まずはご家庭でできそうな子どもとの関わり方から実践していきましょう。
2.子どもが検査を受けてはいないが「発達障がいなのではないか?」と悩まれている方の場合
子どもが病院等で受診したり検査を受けたりはしてはいないが、「発達障がいの特性に当てはまる部分がありそう・・・」という理由により悩まれている親御さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな時
- 発達障がいに当てはまるのではないか?という見方で子どもと接すること
- 発達障がいの知識をつけること
が第一優先ではないんです。
- 子ども自身に関心を持つ。「この子の得意なこと、不得意なことは何だろう?」
- 子ども自身にあった関わりに変えていく
が優先すべき大切なポイントです。
最後に…
発達障がいの特性にとらわれず、ご自身の子どもについてもっと詳しくなってみよう!という気持ちで、子どもと関わることが大事かと思います。
発達障がいについては、またの機会に詳しくとりあげたいと思います。
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