【不登校カウンセラーの実話】定時制高校に通ったことで成長できた“2つのこと”
こんにちは。
不登校支援センター大阪支部の桒原航大(くわばらこうだい)です。
この時期は4月も間近に控え、小学校から中学校、中学校から高校、高校から大学へと環境が大きく変わる子どもをお持ちの親御さんも多いのではないでしょうか?
以前ブログでもお話しましたが、私は中学1年の3学期から中学卒業までずっと不登校でしたので、高校進学は私にとっても非常に大きな環境の変化でした。実際、私は県内の定時制高校に進学することになり、学校へ再び登校するようになります。
さて、定時制高校と聞いて、皆さんはどんな印象をお持ちでしょうか。
面談でお話をお聞きしていると、落胆や不安な思いを感じておられる親御さんも多くいらっしゃいます。本日は、あくまで私自身の経験にはなりますが、お話をさせていただきますね。
定時制高校入学当初は、「後悔」「諦め」「悔しさ」の日々
高校に入学してからは毎日学校に通ってはいたのですが、最初のうちは、正直なところ後悔や諦め、悔しい気持ちを感じる日が多くありました。
- 「あのとき、学校を休んでいなければ、今頃あの高校に行けていたのかなあ」と他校の生徒を見て思ったり。
- 「将来、自分が進める進路はあるんだろうか」と不登校になったことで大きなハンデを背負ってしまったと思ったり。
- 「ゲームみたいにリセットしてやり直せないかな」と学校帰りの電車で何度も思いました。
しかし、幸いなことに、私は友達や、尊敬できる先生との出会いにも恵まれ、徐々に楽しい高校生活を過ごせるようになっていきました。
そして今、振り返ってみると…
私自身が通った定時制高校(高校生活)では、楽しかった思い出だけではなく、人間的な成長という意味でもよい経験ができたと感じています。
当時を振り返ってみて、今だから思う定時制高校で学んだこと2つ
①人付き合いへの苦手意識の改善
高校では、私と同じように不登校を経験した生徒が多くいました。
そうした環境の中では、当時、不登校になったことに後ろめたさを感じていた私からすると、周りと自分を過剰に比較することもなく、とても楽に過ごすことができました。そして、当時は家族に対しても目を見て話すことができないくらい人見知りだったので、そうした学校環境で人間関係を築いていく過程は、その後大学に進学する上で、私にとって良い準備期間になったと感じています。
②自分のことは自分で責任をもって行動すること
私が通っていた高校は、授業の仕組みは単位制を採用していました。自分で取りたい授業を選択し、その授業がある時間、教室に、それぞれ別々に移動するというものです。大学とほぼ同じイメージですね。
そのため、自分の教室にいれば担当の先生が授業をしに来てくれるということではなく、自分が受ける授業がある教室に、その都度移動し、授業を受け、課題を提出し、テストを受ける必要があります。自ら動かなければ単位を取ることができません。当たり前のことといえば当たり前のことかもしれませんが、「高校を卒業するために、あと何単位を取る必要があるのだろうか?」など、自分で自分のことを考えて行動する、よい経験になったと感じています。
これから進む先がどんな場所であっても、自分を成長させてくれる学びはある
私自身が高校で学んだことも、定時制高校でないと学べないということではありません。同じ経験、学びを他の学校でも得られると思いますし、それぞれの学校の特色によっては、他にも様々な経験をそれぞれの場所ですることができると思います。
ただ、私自身が本日のブログでお伝えしたいこととしては、
たとえ自分が思い描いていた場所ではないところに進んだとしても、自分を成長させてくれる経験や学びは得られるのだということです。
今、これからの進路に不安を感じているお子さんが、少しでも活き活きと日々を過ごしていけるよう、お手伝いできればと思っています。
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