【具体例あり】カウンセリングには”いつ”行けば良いの?必要なタイミングと回数の考え方
こんにちは。不登校支援センター大阪支部の佐久真です。
今日は、タイトルにもある通り【カウンセリングには”いつ”行けば良いの?】という問いに対しての1つの考え方を書きたいと思います。
不登校支援の中で、カウンセリング(心理対話療法)というアプローチを行う場合、ただ闇雲に回数を重ねれば重ねるほどクライアントの状態が良くなるということは無い、と感じています。
そこで、カウンセリングを受けるにあたっての適切なタイミングや、実施回数についての1つの考え方を、事例を交えてお話したいと思います。
例)中学2年生の女子生徒の場合
〇経緯〇
中2女子。中1の3学期から不登校状態で、全く学校に行けなくなる。不登校支援センターで2017年9月からカウンセリングを開始。担当カウンセラーとの面談を重ねながら、自分が何故学校に行けなくなっているのか、中3からはどうしたいと思っているのか等々、様々なことを話し合いながらカウンセリングを進める。
- 「中学3年生から少しずつでも学校に行けるようになりたい」
- 「中学は教室への登校は無理でも、高校には全日制でみんなと同じように通いたい」
というような自分の気持ちを、カウンセリング時に少しずつ話してくれるようになりました。
そこで、2018年1月から学校の保健室への別室登校を計画し(本人がそれを望み)カウンセラーが学校と蜜に連携を取りながら12月中に準備を進め、学校側も保健室登校でも出席として扱ってくれると親御さんに伝えてくれていました。
子ども本人も・・・
- 出席日数をかせぐことと(内申点を上げること)
- 保健室での自習で少しずつ勉強の感覚も取り戻す
- 学校で同級生に会ってしまうことを考えると不安・・・それを少しずつ慣らしていきたい
ということを目的とした別室登校というトライをすることになりました。
2018年1月からカウンセリングにはいつ来るか?
カウンセリング実施する日程を本人と話し合うと・・・
【始業式は1月9日】→始めの週は9,10,11,12日が登校日です。
- 1回目のカウンセリングは1月8日
- 2回目のカウンセリングは1月9日
- 3回目のカウンセリングは1月14日
- 4回目のカウンセリングは1月15日
このような計画を立てました。
この計画は、あくまで子ども自身がここに来たいという考えと、カウンセラーがこの日程に来て話を聞きたいという考えを合わせて考えたものです。
さて、皆さんに少し考えてみて頂きたいのですが…皆さんがこの生徒自身ならば“いつカウンセリングに行きたい”と思われますか?
あなたがこの生徒自身ならば“いつカウンセリングに行きたい”と思いますか?
長期欠席をし始めて以来、かなり久しぶりに登校をするのがご自身であったとするならば、ご自身は”いつ”相談しているカウンセラーに、話をしに行きたいと感じますか?
我々、不登校支援センターでは「次はいつ頃来たほうが良いですか?」というご質問は当然頂きますので、それに対してカウンセラーが考えるベストのタイミングをご提案することはあります。
しかし、あくまでカウンセリングにいつ来たいか?という希望は、当事者である本人やその親御さんの感覚で決めていただくことを念頭においております。
この女子生徒が、何故1月8日と1月9日(始業式当日)に二日続けてカウンセリングで話し合うことを希望したのか?
それは、この女子生徒が学校に行く前と行った直後に、自分の中で感じた不安やストレス、その他様々な気持ちを、カウンセラーと共有することで、そのストレスに対して対処しようとする気持ちの表れだと思います。
まとめ
これまでカウンセリングに行っていない時は、自分の不安やストレスを誰かと共有するという対処法を持ち合わせていなかったので、学校というストレスに対して休むという行動でしか対処出来ませんでした。そんな子どもが、休む以外のストレス対処法(カウンセラーと不安を共有する)を身につけたからこそ、この女子生徒は1月9日と、その後の週で保健室登校というトライをすることが出来ました。
上記に記載したのは、あくまで一例ですのでこの考え方が皆さんのご家庭に当てはまるかは解りかねるところですが、是非カウンセリングを含む様々な相談機関に通っている方も、これから通うことを検討されている方も、参考にして頂ければと思います。
関連ワード: カウンセリング , カウンセリングにはいつ行けばよいか , カウンセリングの時期 , ストレス , 不安 , 不安やストレスを共有する , 不登校支援 , 不登校支援センター大阪支部 , 事例 , 初回無料面談 , 対処法 , 心理対話療法 , 支援方針 , 適切なタイミング