【完璧主義】や【極端な思考グセ】のある子どもへの対応方法
こんにちは、不登校支援センター横浜支部の安則芳郎です。
昨今、親御さんから
- 「うちの子、完璧主義な所があって」
- 「0か100かの考え方をするんです」
というご相談を受けることが多くあります。今日はそういった思考グセを持つ子どもへどのように対応していくかのヒントを私なりにお伝えしたいと思います。
完璧主義や「0か100か」の思考
- 宿題が全部終わらないと学校に行けない
- 作業をする際に、全ての工程が分かっていないと動けない
- ちょっとした一言がきっかけでモチベーションを無くし、何もやらなくなる
など、上記のようなご相談を受けるケースが非常に多くあります。周りから見ていると気の毒に思うこともあるかもしれませんし、「またいつものパターンか」とイライラや がっかり感を覚える親御さんもいるかもしれませんね。
そもそものお話として・・・
そもそも完璧主義や「0か100か」の思考グセは、悪いものではないと私は思います。
何故なら本来それだけ責任感や倫理観を持っている証拠でもあり、その人なりの信念や生き様と捉えることも可能だからです。(某テレビドラマに出てきた「私、失敗しないので」というセリフも完璧に仕事をこなす真摯な姿勢の表れでもありますね)
しかしながら、完璧を求めるあまり動き出せないということになると、もったいなさを感じる場面も出てくることでしょう。
- 100点を取れなくても、まずはテストを受けてくれさえすれば・・・
- 途中まででもいいからまずは一歩を踏み出してほしい
- なんでこんなに些細なことで、何もやらなくなってしまうのだろう
等々。周りの人たちの心の叫びが聞こえてきます。
では、どのように対応していくのが良いのか?
これまでの臨床経験を踏まえますと、どうも完璧主義や「0か100か」の思考グセを持っている子どもたちは「結果のみを重視する考え方」に執着する傾向があるように見受けられます。
しかしそれは、これまでの経験や経緯の中で一生懸命「良い結果」を出すことに取り組み、そこに価値を見出してきた証拠です。じっくり話を聴いていくと「本当に頑張ってきたんだなぁ」と感心させられるエピソードが多く、こちらとしても考えさせられます。
だからまず
- その頑張りに耳を傾け、しっかりと頑張ってきた経緯を認めてあげる
- これからは周囲の人たちが「あなたのどこに注目をしているか」を教えてあげる
というプロセスが必要になってきます。
2.の「あなたのどこに注目をしているか」ということについては結果よりも「プロセス(過程)」をしっかりと見ているということを感じさせてあげるという意味合いになります。
例えば・・・
●テストで100点を取ってきた
→100点を取れて偉いね・・・△
→100点を取れるくらい一生懸命努力してきたんだね・・・◎
●コンクールで入賞した
→入賞するなんて、すごいね・・・△
→頑張って制作していた姿をお母さん(お父さん)はしっかり見ていたよ・・・◎
といった具合でしょうか。
結果重視からプロセス重視へと
このような対応を心がけておいていただくと、結果だけにとらわれることなく、プロセス(過程)にも注目されていることに子ども自身が気づけるようになっていきます。
そうすることで子どもが「いい点が取れなくても一生懸命頑張ることに意味があるんだ」と、テストや勉強に対する取り組み方が少しずつ変化していったケースが多くありました。
私たち不登校支援センターでは、親御さんがこれまで子どもへの対応で必死で頑張られてきたことを踏まえて、子どもへのカウンセリングを実施させていただいております。分からないことや上手くいかない事がありましたらお気軽にカウンセラーまでご相談ください。
それでは本日はこの辺で。
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