不登校の子どもへの対処として「転学」は適切な手段ですか?
こんにちは。不登校支援センターです。
こちらは過去記事となります。皆様の日々のかかわりのご参考になれば幸いです。
子どもの不登校の対処として、「転学」を検討されている親御さんもいらっしゃることと思います。
不登校の対処として「転学」はメリットのある選択なのか?
不登校の理由は人それぞれです。
- クラスに居場所がない。
- あの先生の授業にはどうしても出られない。
- これまでの経緯を知るクラスメイトのところには戻りづらい。
(本人にとって)乗り越えがたい苦痛が環境を変えてリセットできるとすれば、転学はメリットのある選択だと思います。
ただ、(これはどんな対処法にも言えることかと思いますが)どの子どもにとっても効果がある万能の方策というのはありません。この方法であの子どもが変わったという取組みが他の子にも同じ手が通用するとは限りません。
これを転学に当てはめて考えてみると・・・
- 転学が助けになる子ども
- 転学に効果がない(ほぼない)子ども
がいるんです。
なぜ「転学」が助けになるケースと効果がないケースがあるのか
例えば、子どもが学校になんらかのストレスを抱えているとします。
そこで、親御さんによく見ていただきたいポイントは以下の3つです。
- 子どもは学校の何に(人間関係、学業、その他学校での営み)ストレスを感じているようですか?
- 子どものストレスを受け止める力はどれくらいあると思われますか?(元々器が小さい。逆に、小さくないがそれを抱えきれない大きなストレスだ、等)
- 受け止めたストレスをどう扱っていますか?
私たちカウンセラーは上記3つのポイントを、
- 子どもとの面談
- 心理アンケート
- 親御さんからのヒアリング
を通して把握しようと努めます。これらの力は子どもにより個性差がとても大きいのです。子どもの物の受け止め方、感じ次第でストレスの有無、量というのは全く違ってきます。もし子どもが見舞われたストレスの原因となるトラブルが日常的でありふれたものであるなら今回、転学という形でそのストレス源を回避しても(おそらく)似た問題が多かれ少なかれ発生することでしょう。
「担任のA先生がどうしても受け付けられない」という不登校の理由だとして、その理由を掘り下げていくと「怒る先生(A先生のように)が嫌いだ」ということだったならばどうでしょう?
怒られるというありふれたストレス(程度や相性も考えて)に対し、居場所を変える
という対処が適切なのか詳細に検討する必要があるでしょう。そのため、場合によっては転学という手段は適切とはいいがたくなるでしょう。
最後に…
このブログの中盤で
1.子どもは学校の何に(人間関係、学業、その他学校での営み)ストレスを感じているようですか?
というポイントを見てあげてくださいと申し上げました。
表面的な行動の背景にある子どもの心のゆらぎについて、みていただければと思います。勿論、不登校支援センターにて私たちカウンセラーもその手伝いをさせていただきます。
併せてお読みください!
転校したら不登校は解決するのか①「転校する」という手段は3つのパターンに分けられる
転校したら不登校は解決するのか②「転校する」という手段の見極めのポイントとは
転校したら不登校は解決するのか③今の学校を辞めたいがための転校への対処法
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