ゲーム機がどうしても欲しいと悩み親に相談する不登校の子どもと、子どもの相談話にがっかりする親。その対応方法は?
こんにちは、不登校支援センター仙台支部の上原です。
今日は先日カウンセリングを行っていた中で、とても大事な話が出たのでご紹介したいと思います。
とあるご家庭での出来事。神妙な顔をして「相談したいことがあるんだ」と言う不登校の子ども
現在不登校で毎日子どもが家にいるAさん。ある日子どもが神妙な顔をして、こんなことを言って来ました。
子:「相談したいことがあるんだ」
Aさんは子どもの表情から、何かとても重い話が出てくるのではないかと警戒しました。同時にもしかしたらこれから先のことで何か前向きなことを言ってくるかもしれないと期待もしました。やや緊張しながら子どもの言葉を待っているAさん。
子どももすんなりとは話し出さず、色々とためらっているようでした。しかし少ししてから意を決したようにこう話してきたのです。
子:「新しいゲーム機が欲しいんだ」
Aさんはとても肩透かしをくらったような、残念なような、複雑な思いをしたそうです。あんなに真剣な表情で何を言ってくるのかと思えばゲームの話か、と。
- 転校したい
- 学校を辞めたい
- 塾に通いたい
- やりたいことが見つかった
- 死にたい 等
子どもからどんな言葉出てくるのかと構えたのは何だったのだろう・・・と。
みなさんはどう感じましたか?
私はこの話をお聞きしたとき、とても重要なポイントがあったと感じました。気付かれた方もいらっしゃるかもしれません。それはなにかというと「親子の認識のズレ」です。言い換えると、捉え方のポイントでした。
簡単に言ってしまうと、子どもとAさんでは価値観が違うということです。子どもは真剣な表情で意を決したように話をしてきました。つまり子どもとって「ゲーム機が欲しいんだ」という悩み、相談は非常に重要なことだったのです。
一般的な考えかもしれませんが、我々にとってゲーム機を買うかどうかということはそれほど重要なことではないと思います。だからこそAさんは「なんだそんなことか」というような感覚を持ったのだと思います。ある意味、普通の反応ですよね。
ですが子どもの視点でこれを見たらどうなるでしょうか?
- 自分にとって重要な相談を
- 意を決して話したら
- 「何だそんな話か」という反応をされた
子どもがAさんにどんな感情を抱くのか、想像することは容易いかと思います。
決してゲーム機を買ってあげるかどうか、という話ではありません。子どもが真剣な気持ちで話してきたことをどう受けてめるのかというお話です。自分の相談事がそのように流されてしまったら、その人に将来のことや、自分の人生のことを相談しようとは思わないでしょう。
- 子どもにとっての重い話
- 親御さんにとっての重い話
どちらが正しいとか間違っているということではなく、その捉え方や感じ方に違いがあるということなんです。
ではどのように対応すればいいのか
正直な話、不登校状態の子どもから「ゲーム機が欲しい」という話をされて、上記のような反応になるのは普通です。しかしこれからその状態を改善させていこうと思ったとき、違う対応もあるかもしれません。
それは子どもの状態や親子の関係性、これまでの経緯などによって変わってきます。私たちは様々な情報を元にどのような捉え方や、対応がその子にとって合っているのか、いつも考えています。
もし子どもへの対応で悩まれることなどがあったらご相談ください。ゲーム機の話もそうですが、ささいな会話の中に解決の糸口が隠されていることもあります。これまでの経緯をお話いただくだけでも見つけられるときがあるんですね。「こんな程度ことで相談なんて・・・」などと思わず、些細なことでもお伝えいただければ幸いです。
関連ワード: ゲーム , ゲーム機がほしい , ささいな会話 , 不登校支援センター仙台支部 , 価値観の違い , 子どもの気持ち , 子どもへの適切な接し方 , 子どもを知る , 相談したいこと , 親子 , 解決の糸口 , 言葉 , 重要な話