子どもの受験勉強で必要な効果的な時間の使い方とは?(スティーブン・R・コヴィー著「7つの習慣」より)
こんにちは、不登校支援センター仙台支部の上原です。
受験シーズンも真っ只中となり、忙しい時間を過ごされている方も多いかと思います。今日は時間の使い方について考えてみたいと思います。
人間はどのように時間を使っているのか
皆さんは人間の活動領域が4つに分けられる、というお話を聞いたことがあるでしょうか?
かの有名なスティーブン・R・コヴィー著「7つの習慣」という本で紹介されています。その4つとは以下のように区分されていました。
【1.緊急で重要なこと】
・締め切りのある
・仕事大事な人との約束
・病気や災害
【2.緊急ではないが重要なこと】
・人間関係作り
・仕事や勉強の準備や計画
・健康管理や自己啓発
【3.緊急だが重要でないこと】
・日々の電話や会議、報告書
・重要ではないメールへの返信
・突然の来客対応
【4.緊急でも重要でもないこと】
・待ち時間
・テレビやネットを見続ける
・だらだらとゲームやスマホを使う
区分の基準は以下のようになっています。
緊急とは:「すぐに対応をせまられるかどうか」
重要とは:「人生の目的や価値観にとって重要かどうか」
大切なのは緊急ではないが重要なこと
コヴィーはこの中で人生を充実させるには2の事柄に時間を割くべきと言っています。
多くの人は1.の緊急で重要なことに時間を割いて生活をしています。緊急で重要なことなので当然ですね。しかしそれは忙しくて疲れもたまるので長続きがしません。そこで4の領域に逃げ込んでしまいがちになると主張しています。
これは
- 「テスト前に勉強をしなければいけないのについ部屋の掃除をしてしまう」とか。
- 「進路のことを考えなければいけないのに漫画を読んで過ごしてしまう」とか。
割と身近に起こっていることでもあります。
ただし理論上「こうしたほうがいい」という行動順はありますが、それを実行するのは困難です。今日の活動領域のお話も同じで、上記のことも言われれば納得は出来ると思いますが、理想論だけでは意味がありません。いつもお伝えしていることですが「それに近づけるためにはどうしたらいいか」が重要です。
分からない事は手を付けにくい
不登校の子どもたちの中には、自分が今なにをするべきなのかよく分からない。という子どもがいます。もちろんほとんどの子どもは、漠然と
- 「勉強はするべきだろうな」
- 「学校には行ったほうがいい」
と理解しています。しかし、
具体的にそれをどのように、どんな順番で、やっていくと良いのか
となると一気に子どもの理解度は下がります。
そもそもそういったことを考えたくない、目を向けたくない、という状態の子どもも多いです。
そういった子どもに対して、
- どのように接すれば本来考えなければいけないことに時間を割いてもらえるようになるか。
- 本来考えなければならないこととはなんなのか気付いてもらうようにする。
そこはある意味カウンセラーの腕の見せ所でもあるかな、と思います。
- 親や周囲の人間の接し方
- 思考を促すための言葉かけ
- 考えを整理させるための話の聞き方 等
様々な工夫を持って子どもたちに接していきます。
子ども自身が「今するべきことはここからだな」とやることがシンプルになると、子どもは行動に着手しやすいです。すぐに行動に移るかどうかは別にしても、そこを理解できると不必要に暴言を吐いたりイライラしたりという状態は減っていきます。そして余裕が生まれるため、そこからまた次のステップに挑戦することができるようになります。
最後に・・・
それぞれのご家庭にはそれぞの環境の違いや、状況の違いがあります。
その情報を元に、子どもにあった接し方を続ければ改善は図れます。どんな風にすればよいのかお悩みの際は、目先のことだけでなく、本質的なことに目を向けて考えてみてください。そして自分だけで考えていても分からないとき、迷ってしまうときはお気軽にご相談ください。一緒に考えて最適な対応を作っていきましょう。
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