子供の心理学

パーキンソンの法則より、子どもが自ら動き出すための有効な3つの手法

こんにちは。仙台支部の上原です。

突然ですが、皆さんはお休みの日はどのように過ごされていますか?私はもっぱら本を読んだりすることが多いです。休みとは翌日以降に活動する英気を養うためのものですね。

  • 日ごろ出来ないことをやってみたり
  • あえて何もせずに休息したり 等

使い方は人それぞれですよね。不登校となっている子ども達はどうでしょうか?

パーキンソンの法則とは?

例えば夏休みの宿題。
夏休みが終わる近くになって慌ててやりだすという経験、皆さんにもありませんか?あるいは仕事で期日が決まっているものを先延ばしにしてギリギリに納める、等。実はこれ、パーキンソンの法則といって有名なものなんです。

イギリスの政治学者であった「パーキンソン」は、官僚に対しての皮肉を込めて「パーキンソンの法則」という本を出版しました。元々は皮肉から生まれた法則なんですね。この法則の中に「仕事の量は与えられた時間を満たすまでに膨張し続ける」というものがあります。

これは「この仕事3時間以内に終わらせてね!」とお願いすると、1時間で終わる仕事量でも3時間で終わらせようとする、というようなものです。期限が設定されるとそのギリギリまでやろうとしない、終わらせようとしない、という心理が働くということでもあります。

子どもが自ら早く動き出すために。有効な3つの手法

不登校状態の子どもの中には

  • 「来年の4月からは行く」
  • 「休み明けから頑張る」

という子どももいます。これはパーキンソンの法則に当てはめると「その期日まではやらない」ということになります。ではそんな時には子どもに対してどのようなアプローチをすればいいのか。皆さんだったら、子どもにどのようなアプローチをかけますか?ちょっと悩んじゃいますよね。

子どもが「行く」「頑張る」と言っているのだから信じて待ってあげたい、と思われるかもしれません。反対に、子どもが本当に「行く」のか「頑張る」ことが出来るのか心配だから何かしたい、と思われるかもしれません。今回はそのどちらの場合でも有効な3つの手法をご紹介したいと思います。

1.やることを具体化する

「○○日から学校に行く」と言った子どもがいるとします。しかし、「学校に行く」というのは今の生活から一足飛びに出来ることでしょうか?出来そうな子どもはそれでも大丈夫なのですが、そうでない子もいます。

そういった子には学校に行く、までの間になにを達成していけばいいのか、それを具体的に出していきます。なんとなく学校に行く、だけでは分からなかったことが見えてくるかもしれません。
それは朝起きることなのかもしれないですし、授業の予習かもしれませんし、制服の洗濯かもしれません。その越えていく事柄を作っていきます。

2.締め切りを設定する

やることを具体化したら、それいつまでにするのかを決めましょう。
これは希望で構いません。この位までに出来たらいいな、というものでもいいので決めましょう。○○日に学校に行く、から逆算して考えてもいいかもしれません。必要なことをいつまでにすれば達成できそうなのか、それを子どもに考えてもらうのです。

3.目標を細かく区切る

最後に目標達成までの期間が長い場合は、細かく目標を区切りましょう。
締め切りまで30日で10個やることがあったとします。それを10日で3個などに区切っていくことで達成しやすくします。人間は、目の前にボンッと大量にやることを積まれると、手をつけることに抵抗感が出てきます。それを短く区切ることでやりやすくさせるのですね。

実は、子どもも「何とかしたい」と思っている

カウンセリングの中で実際にこういった話をすることもあります。
私が見てきた中でこういった話を嫌がる子は実は少ないんです。それは彼ら自身が本当は何とかしたいと思っているからです。だから具体的にやることが分かってくると喜ぶ子も多いんですね。

ただし、誰にでも、いつでもこれをさせればいい、ということではありません。今上げた手法は子どもの状態に合わせて使っていくと有効です。
どのタイミングでどのようにアプローチをすればいいのか。その辺りは担当のカウンセラーにご相談ください。子どもにあった進め方を一緒に考えてくれると思います。ただ待つだけでなく、早く子どもたちが自発的に動くためのお手伝いが出来るといいですね。無料面談について詳しくはクリックbn-01

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