「子どもを褒めてあげてください」という言葉の意味に隠されていること③
こんにちは。不登校支援センターです。
こちらは過去記事となります。皆様の日々のかかわりのご参考になれば幸いです。
今回は前回「子どもを褒めてあげてください」という言葉の意味に隠されていること②の続きを書いていきたいと思います。
「感謝」には「感謝」で帰ってくることを前回書きましたが、まずは「感謝されない環境」を作らないことが大切です。
「感謝されない環境」とはどういう環境でしょうか?
それは脅されていると子どもが感じる環境です。
- 「歯を磨かないと虫歯になるよ」
- 「急いでいかないと遅刻するよ」
- 「勉強しないと成績落ちちゃうよ」
- 「宿題やらないと先生に怒られるよ」
- 「それじゃあ友達に嫌われちゃうよ」
など思い当たるものはないでしょうか?
子どもがなかなか言う事を聞かない、やるべきことをやらないと脅したくなるのが親です。別に本当に脅したいわけじゃありません。あくまで「しつけ」のつもりで子どもにアドバイスをしているだけなのですが、子どもにはそう聞こえていないケースが多いです。
上記の5つを言い換えてみましょう。
- 「歯を磨けばすっきりするよ」
- 「急ぐと間に合うわよ」
- 「勉強したら、あなたなら成績上がるんじゃないの」
- 「宿題やれば先生に褒められるんじゃない?(怒られなくてすむわよ)」
- 「こうすれば友達にも好かれるだろうね」
どうでしょうか?
言っていることは一緒なのですが、聞こえ方が変わってきますね。ただ、ここで言いたいのは言葉のテクニックを覚えてほしいというものではありません。
人は、自分をポジティブに評価してくれる人に感謝する
問題は「人は、自分をポジティブに評価してくれる人に感謝する」ということです。
親御さんは、どうしても不登校状態になっているときは子どものことを悲観的に見てしまいます。そのため
- 「こうやってみたら?」
- 「こう考えてみたら?」
- 「今後どうするつもりなの?」
- 「このぐらいはやろうよ」
となります。
しかし子どもは・・・
- 「こうやってみたら?」→「自分はこういったこともできないと親に思われている」
- 「こう考えてみたら?」→「自分は何も考えていないと親は思っている」
- 「今後どうするつもりなの?」→「自分は将来の事を考える力がないと思っている」
- 「このぐらいはやろうよ」→「自分はサボっていると親に思われている」
というように、被害者意識を持ってしまいます。この状態では、冒頭に書いている「感謝」には「感謝」で帰ってくるという状況は起こりえません。こういった状況を打破していくための対策を、次回は書いていきたいと思います。
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