朝起きた時に子どもが言う「頭が痛い」「お腹が痛い」をどう捉えるのか
こんにちは、不登校支援センター横浜支部の安則芳郎です。
今回は朝起きた時におこりがちな「頭痛」や「腹痛」について考えていきたいと思います。
朝起きて「頭が痛い」「お腹が痛い」と訴える子ども
- 学校に行こうとすると・・・
- 明日の試験のことを考えると・・・
「頭が痛い」「お腹が痛い」と訴えてくる子どもがいます。夕方になると嘘のようにその痛みが消えたりすることから周りから見ると「その痛み、本当??」と思えることもあるのではないでしょうか。
子どもが訴える、痛み自体は「本物」
結論から言うと、ほとんどの痛みは「本物」です。本当に痛いし、夕方になると嘘のように痛みが消えるのです。不思議な現象です。もうすでにご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、一般的にはこの「痛み」、子どもたちの防衛本能が働いている状態と捉えられます。
どういうことかというと・・・
無意識レベルで人は嫌な事や危険な場所を避けようとする傾向があるので「そんな嫌な事があるなら(危険な場所に行くくらいなら)お腹を痛くしちゃえ!」と、危険信号を発信することで体を動かせないようにするというカラクリです。
では、子どもへの対応としてはどうすれば良いのか?
これは、親子の間柄ではなかなか難しいところなのですがカウンセリングを実施していく際には以下のような私(カウンセラー)と子どものやり取りをしていくことがあります。
子 : 「学校に行こうとするとお腹が痛くなるんだ」
カウ : 「そうか、お腹が痛くなるんだね」
子 : 「どうにもならないんだ、この痛みは」
カウ : 「〇〇君はその痛みをどうにかしたいみたいだけど、どうして?」
子 : 「え?痛いのは嫌だから治したいのは当たり前でしょ?」
カウ : 「その痛みが嫌なものだとしたら治そうとする価値があるかもしれないけど、もしその痛みが〇〇君にとって味方だとしたらどうする?」
子 : 「・・・。どういうこと?」
と、この後も会話は続きます。
カウンセラーの意図としては・・・
お腹の痛みを嫌なことと捉えている子どもに対して、それがあなたを守ってくれる「味方」だとしたら、痛みをなくす必要はない、むしろその痛み(味方)とどううまく付き合っていくかを考えさせるというところにポイントがあります。
痛みに名前をつける事もあります。
- ズキズキくん
- キリキリくん
- 真っ黒野郎 等
なんだか愛着がわいてきますね。
痛みは本物、でも治す必要はない
痛みをなくそうとして必死になるお子さんもいますが私自身の考えとしてはその痛み、治す必要はありません。
むしろこの痛みは「僕(わたし)を守ろうと必死でがんばってくれている奴でそんな奴を内在している自分はとっても高性能な体を持っているんだ」
と思えるようになるくらいがちょうどいいのかなと思います。ここにあげたアプローチはあくまでも一例ですのでしっかりと子どもにあわせた進め方をお考えになりたい方は一度カウンセリングにお越しになってくださいね。それでは本日はこの辺で。
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